2012年10月21日日曜日

15年 阪急vsジャイアンツ 5回戦



6月9日 (日) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9  計
1 0 2 0 0 0 0 0 0   3  阪急            19勝14敗3分 0.576 森弘太郎 石田光彦
0 1 3 0 0 7 0 5 X 16 ジャイアンツ 24勝13敗 0.649 澤村栄治 中尾輝三

勝利投手 中尾輝三    9勝4敗
敗戦投手 森弘太郎 10勝5敗

二塁打 (阪)井野川 (ジ)吉原、川上2、中島
三塁打 (阪)浅野 (ジ)川上
本塁打 (阪)上田 1号 (ジ)中島 3号、呉 1号

勝利打点 中島治康 3


中島治康逆転スリーラン

 阪急はエース森弘太郎、ジャイアンツは復帰後2度目の登板となる澤村栄治が先発。

 阪急は初回、澤村の立ち上がりを攻めて一死後フランク山田伝がストレートの四球で出塁、浅野勝三郎がワンボールからの2球目を右中間に三塁打して1点を先制する。

 ジャイアンツは2回、二死後吉原正喜が左中間に二塁打、センター山田からの返球が逸れる間に吉原は三塁に達し、楠安夫の中前同点タイムリーで1-1とする。

 阪急は3回、先頭の西村正夫は三振、山田が左翼線にヒット、浅野は三振に倒れるが、上田藤夫が左翼スタンドにツーランホームランを放って3-1とする。続く黒田健吾は三振。

 ジャイアンツは3回裏、先頭の白石敏男の二ゴロをセカンド上田がエラー、平山菊二は二飛に倒れるが白石が二盗に成功、千葉茂の遊ゴロの間に白石は三進、川上哲治はストレートの四球で二死一三塁、ここで中島治康がレフトスタンドに逆転スリーランを叩き込んで4-3とする。

 ジャイアンツは4回から先発の澤村を下げて京都商業の後輩となる中尾輝三をリリーフに送る。この継投が成功して中尾は6イニングを2安打8四球8三振無失点に抑えた。

 阪急も4回一死後森が呉波にストレートの四球を与えると石田光彦にスイッチする。

 ジャイアンツは6回、先頭の吉原が四球、楠の三ゴロでランナーが入れ替わり、呉は四球、中尾の一ゴロが野選を誘い一死満塁、白石のピッチャー強襲ヒットで5-3、捕逸で吉原が還り6-3、平山の二ゴロをセカンド上田がファンブルと悪送球のダブルエラーで8-3、千葉の中前タイムリーで9-3、川上のタイムリー二塁打で10-3、更に満塁として暴投で11-3とする。

 ジャイアンツは8回、千葉の四球から川上の三塁打、中島の二塁打、楠の四球で一死一二塁、呉がスリーランホームランを放って16-3と大勝する。


 澤村のピッチングについて翌日の読売新聞で鈴木惣太郎は「待望の澤村登場が発表されると嵐の如き拍手を球場に捲き起こしたが澤村は未だ球速がなく・・・澤村は自ら投手を買って出たというが未だ調整を欠いて力投できず無理である。」と書いている。

 中島治康が逆転スリーランを含む5打数2安打2得点4打点で眠れる大砲がようやく目覚めたようだが、中島を目覚めさせたのは澤村を負け投手にさせる訳にはいかないという気持ちからだったのではないでしょうか。












*澤村栄治は復帰後2度目の登板。京都商業の後輩である中尾輝三が好リリーフを見せて9勝目をあげる。














     *中島治康が逆転スリーランを放ったジャイアンツ打線。











 

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