2012年10月2日火曜日

三冠への道 2012 ⑯



 さあ皆さん、遂にやってくれました。ミゲール・カブレラは本日のロイヤルズ戦で5打数4安打1打点1本塁打、今季通算617打数203安打、打率3割2分9厘で二位マイク・トラウト3割2分5厘に4厘差で首位打者をキープ、打点は137打点として二位ジョシュ・ハミルトンに10打点差、本塁打は44本となってハミルトンに1本差を付けて単独トップに立ちました。

 1本目のヒットはセカンドの右を抜ける右前打で今季200安打を達成、2本目は右越えに放物線を描く第44号ホームラン、敵地カウフマン・スタジアムで「MVPコール」が沸き起こりました。3本目はポテン気味に右中間に落ちるシングルヒット、4本目はピッチャー横を抜ける中前打でした。FOXはこの日のゲームを「Miggy's monster game」のタイトルで伝えています。

 残るは2試となりました。ジョシュ・ハミルトンの爆発も可能性を残しますし、エドウィン・エンカーナシオンが42本、アダム・ダンとカーティス・グランダーソンも41本で続いています。打率はマイク・トラウトに逆転の目も残されており、7厘差のジョー・マウアーの爆発も十分考えられます。最終戦の最終打席まで予断を許しませんが、我々は歴史の目撃者になろうとしています。



 ミギーが三冠王を獲っても当ブログはアメリカン・リーグMVPにはマイク・トラウトを推したい、と思わせる活躍です。本日のマリナーズ戦でトラウトは5打数4安打、二塁打1本、三塁打1本、。今季通算551打数179安打、打率3割2分5厘でミギーに喰らい付いています。二塁打26本、三塁打8本、本塁打30本、129得点は二位のミゲール・カブレラ109得点を引き離して断トツのトップ、一番打者ながら打点も83打点を記録しており、48盗塁で盗塁王もほぼ決まりです。確実としている新人王とMVPのダブルタイトルは2001年のイチロー以来、イチローの新人王はちょっと疑問なので実質的には1975年のフレッド・リン以来のこととなります。


 7月21日付けブログ「三冠への道 2012 ③」でマイク・トラウトをアメリカン・リーグMVP候補と書かせていただきました。一方、ナショナル・リーグは当時3割6分台の打率をマークしていたアンドルー・マカッチェンについて「まだ打率は急降下する可能性はあると見ています。」と書かせていただきました。理由は両者の打法の違いにあります。


 ③でも書いているとおりマイク・トラウトは振幅の小さなスウィングでボールを最短距離で捉えにいきます。通常この打法では長打は期待できませんがトラウトには長打力があります。元西武の辻発彦に長打力を付けたような感じと思っていただければいいのではないでしょうか。したがってブレは少ない。一方、アンドルー・マカッチェンは小さく構えて内から絞るように振り抜く打法で、日本人が参考にするべき打法ではあると思いますがメジャー・リーグでは少し厳しいのではないかと見ています。



 明日はR.A.ディッキーの今季最終登板が予定されている模様です(⑪ではクレイトン・カーショウの登板予定を誤ってお伝えしてしまっているのであまりあてにしないでください。MLB.comで確認はしておりますが。)。ディッキーは現在20勝でハーラートップのジオ・ゴンザレス21勝とは1勝差で二位、ゴンザレスも明日登板予定です。防御率はトップのクレイトン・カーショウ2.58に次いで2.69で二位、奪三振は222個で二位のカーショウに1個差でトップです。クレイトン・カーショウは10月3日の最終戦で中四日で登板する可能性があり、ディッキーの数字を見ながらの登板となりますので防御率のタイトルは守りきるでしょう。ナショナル・リーグのサイ・ヤング賞を有力視されているディッキーではありますが予断は許しません。37歳にして花開くか、明日は人生を懸けた投球となります。









            *1975年に新人王とMVPのダブル受賞に輝いたフレッド・リンのサインカード。


















 

0 件のコメント:

コメントを投稿