2012年10月31日水曜日

15年 ジャイアンツvsセネタース 5回戦



6月15日 (土) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9  計
0 0 0 0 0 0 0 0 0  0 ジャイアンツ 25勝14敗 0.641 中尾輝三 泉田喜義
0 0 4 0 0 4 0 0 X  8 セネタース   24勝13敗3分 0.649 野口二郎

勝利投手 野口二郎 15勝4敗
敗戦投手 中尾輝三    9勝5敗

二塁打 (ジ)平山 (セ)野口
三塁打 (セ)小林

勝利打点 野口二郎 1


セネタース首位奪還

 水原茂を故障で欠くジャイアンツは千葉茂も病欠となり、二番セカンド平山菊二、八番サード楠安夫を起用する非常事態となった。

 ジャイアンツは初回、先頭の白石敏男が中前打で出塁するが、平山の投ゴロは「1-4-3」と渡ってダブルプレー。

 セネタース1回裏、先頭の苅田久徳が四球を選ぶがその後は三者凡退。2回も先頭の山崎文一が一塁への内野安打で出塁するが柳鶴震の遊ゴロは「6B-3」と渡ってダブルプレー。

 セネタースは3回、先頭の織辺由三がストレートの四球で出塁、トップに返り苅田の三ゴロの間に織辺は二進、横沢七郎の三ゴロをサード楠が一塁に悪送球する間に織辺は三進、打者走者の横沢も二塁に進み一死二三塁、野口二郎の右前打で織辺が還って1点を先制してなお一死一三塁、ここで「戦前随一のクラッチヒッター」小林茂太が中越えに三塁打を放って3-0、山崎の三ゴロで小林がホームに突っ込み楠はバックホームするがこれが悪送球となって4-0とする。心配されたサード楠の守備が露呈してしまった。

 セネタースは6回、一死後佐藤武夫がツースリーから四球を選んで出塁、織辺もストレートの四球で一死一二塁、トップに返り苅田のピッチャー強襲ヒットで一死満塁、横沢が右前にタイムリーを放って5-0、ジャイアンツベンチはここで先発の中尾輝三をあきらめて泉田喜義をリリーフに送るが、野口が三塁線を破って7-0としてなお一死二三塁、小林の三ゴロの間に三走横沢が還って8-0とする。

 野口二郎は6安打無四球12三振の快投を見せて完封、15勝目をあげて亀田忠とスタルヒンに2勝差を付けた。野口の連続自責点ゼロ記録は63回3分の1に伸びて継続中である。ジャイアンツのレフトに起用された鈴木田登満留は三打席連続三振であった。


 セネタースはジャイアンツのサード楠安夫の守備に付け込み右打者が引っ張り回してサードを狙い打ちしたようで、楠は6補殺3失策、ショートの白石も5補殺であった。中尾輝三の単調なピッチングではセネタース打線はサードを狙い打ちし易かったのではないか。むしろ川上哲治を起用するか、どうせなら意表をついて泉田喜義を先発に起用しても良かったのではないでしょうか。


 セネタースは24勝13敗3分で勝率6割4分9厘としてゲーム差無しながらジャイアンツを勝率で8厘上回り首位の座を奪還した。







*野口二郎は128球を投げて無四球12三振で今季4度目の完封、連続自責点ゼロ記録を63回3分の1に伸ばして15勝目をあげる。














     *野口二郎と小林茂太が3打点を記録して首位の座を奪還したセネタース打線。












 

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