2012年5月6日日曜日

14年 セネタースvsタイガース 11回戦


11月1日 (水) 後楽園


1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 計
0 3 0 1 0 0 0 0 0  0   2  6 セネタース 47勝34敗8分 0.580 野口二郎
0 0 0 1 0 0 0 3 0  0   0  4 タイガース 59勝27敗3分 0.686 若林忠志


勝利投手 野口二郎 31勝17敗
敗戦投手 若林忠志 26勝6敗


二塁打 (セ)横沢、尾茂田
三塁打 (セ)柳、浅岡
本塁打 (セ)苅田 4号、尾茂田 3号 (タ)門前 5号、景浦 9号、伊賀上 1号


一試合5ホーマー
 
 ジャイアンツに1ゲーム差と迫ってきたタイガースは若林忠志が先発。セネタースは野口二郎で応戦。


 セネタースは2回、一死後小島二男が左前打で出塁、柳鶴震が右前打、村松長太郎が四球を選んで一死満塁、織辺由三の二ゴロ併殺崩れの間に小島が還って1点を先制、トップに返り苅田久徳の遊ゴロをショート皆川定之がエラーする間に柳が還って2-0、横沢七郎が左翼線に二塁打を放って織辺が還り3-0とする。


 セネタースは4回、先頭の柳が右中間に三塁打、村松の右犠飛で4-0とする。


 タイガースは4回裏、一死後門前真佐人が右翼スタンドに第5号ホームランを叩き込んで1-3とする。


 タイガースは8回、先頭のジミー堀尾文人が中前打を放って出塁、続く景浦将が右中間スタンドにホームラン王争いで単独トップに躍り出る第9号ツーランを叩き込んで3-4、門前も中前打を放つがピッチャー牽制に釣り出されてタッチアウト、しかし伊賀上良平が左翼スタンドに第1号ソロホームランを叩き込んで4-4の同点に追い付く。


 セネタースは延長11回、一死後苅田がレフトスタンドに決勝の第4号、二死後尾茂田叶もレフトスタンドに追撃の第3号ホームランを叩き込んで若林を粉砕する。


 翌日の読売新聞によると「この試合は今秋随一の大熱戦」であったとのこと。苅田は前半2度のエラーを犯したが「これではならじとベンチの前にゴロの練習を行って調子回復に努めたが果然その後の難球をよく捕えて大事に際して崩れなかった。」とのことである。また、尾茂田も11回裏に「若林の中前安打と見ゆる難球を躍進転倒して捕える超人的美技」を見せたとのことである。尾茂田が得意とする回転レシーブ捕球は「野球の妙技」(ベースボールマガジン社)で連続写真を見ることができる。


 秋季シリーズ好調な打撃を続けてきた皆川定之は調子を崩してきており、本日も4打数無安打で秋季通算3割を割り込み打撃ベストテンからも姿を消した。得意の守備にも影響を与えているようで2回のタイムリーエラーが痛かった。


 野口二郎は11回を投げ切り8安打3四球4三振の完投で31勝目をあげる。若林忠志も11回を投げ切り12安打3四球2三振。タイガースは痛い星を落とした。


 この試合では門前真佐人、景浦将、伊賀上良平、苅田久徳、尾茂田叶と5本のホームランが乱れ飛んだ。これまでの記録は以下のとおり一試合4本塁打が3回記録されていた。

 ・12年秋季10月30日の阪急vsセネタース5回戦で山下好一、山下実、ジミー堀尾文人(以上阪急)、尾茂田叶(セネタース)
 ・13年秋季9月5日の阪急vsジャイアンツ1回戦で宮武三郎が2本、大原敏夫、上田藤夫(以上全て阪急)
 ・13年秋季9月6日のタイガースvsライオン1回戦で景浦将、伊賀上良平(以上タイガース)、中村三郎、坪内道則(以上ライオン)


 本日は新記録であると考えられます。






              *野口二郎は延長11回を完投して31勝めをあげる。






          *一試合5本塁打を記録した両軍打線。






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