10月24日 (火) 後楽園
1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 0 2 0 0 2 ジャイアンツ 60勝25敗3分 0.706 スタルヒン 中尾輝三
1 0 0 1 0 1 3 0 X 6 名古屋 34勝52敗4分 0.395 村松幸雄 西沢道夫
勝利投手 村松幸雄 3勝3敗
敗戦投手 スタルヒン 37勝14敗
二塁打 (ジ)吉原2 (名)中村、大沢
三塁打 (名)岩本
本塁打 (ジ)白石 3号 (名)大沢 1号
ジャイアンツ泥沼の5連敗
ジャイアンツは不振が続きこのところリリーフでしか投げていないスタルヒンが10月11日以来の先発。名古屋は肩の故障で半年間温泉治療を続けて復帰した20日のセネタース戦で延長11回を2点に抑えて惜敗した村松幸雄が復帰後二度目の先発。
ジャイアンツは今日は二番に呉波を入れてきた。呉のスタメン起用は実に3月26日以来である。ジャイアンツのセンターはシーズン序盤は呉に代わって千葉茂が務めており、アチラノ・リベラ(アデラーノ・リベラ)来日以降はほぼリベラが独占し、稀にリベラが外れてもセンターには平山菊二が起用されてきたが本日はリベラを外して二番に呉を起用したものであり、藤本定義監督の苦悩ぶりがうかがえる布陣である。
名古屋は初回、先頭の石田政良の三ゴロをサード水原茂が一塁に低投、白球がファウルグラウンドを転々とする間に石田は三塁に達する。水原はバッティングの不調が守備にまで影響しているようだ。村瀬一三の右犠飛で1点を先制する。
名古屋は4回、先頭の桝嘉一が中前打で出塁、大沢清が四球を選び、加藤正二は三振、中村三郎が四球を選んで一死満塁、続く三浦敏一が三振した打席で起った三走桝がホームインしたプレーの記録は「(2) 4’-2」となっている。翌日の読売新聞によるとキャッチャー吉原正喜が三浦の三振と同時に二塁に牽制球を投げた隙に桝がホームを突いて、慌てたセカンド千葉が暴投したとのことで、桝が還って2-0とする。
名古屋は6回、一死後大沢清が右翼スタンドに今季第1号ホームランを放って3-0とする。大沢は戦後も長くプレーすることとなり通算46本塁打を記録しているがこれがプロ入り2本目のホームランとなる。1本目は昭和13年春季リーグ戦、6月19日のライオン4回戦でこの時も右翼スタンドに叩き込んだものである。この年の5月28日の甲子園のセネタース戦の3回にも右翼にホームランを放ったがこの試合は降雨コールドゲームとなっている。何れも右翼への当りで、右打ちに関しては千葉茂が「ワシよりも巧かった。」と言うだけのことはある。
ジャイアンツは7回、先頭の白石敏男が左翼スタンドに第3号ホームラン、一死後千葉が四球で出塁してパスボールで二進、中島治康は投ゴロに倒れるが川上哲治が中前にタイムリーを放って2-3と追い上げる。
名古屋は7回裏、村松に代わる代打岩本章が右越えに三塁打、石田の中犠飛で4-2、二死後桝が四球で出塁、大沢が右中間にタイムリー二塁打を放って5-2、加藤が左前にタイムリーを放って6-2と突き放す。
名古屋は8回から西沢道夫をマウンドに送り西沢は2イニングを2安打無四球1三振無失点に抑えて逃げ切る。
中島治康は5打数無安打で秋季シリーズの打率を3割6分2厘から3割4分4厘に落とし、3割5分2厘の鬼頭数雄が秋季シリーズ首位打者となっている。
復帰後初勝利を飾った村松幸雄の投球について翌日の読売新聞は「大きく曲り込むスロウ・ドロップを連発して巨人打者にきりきり舞いをさせて存分に翻弄する・・・」と伝えている。
一時は独走態勢かと思われたジャイアンツはこれで5連敗。二位タイガースとは2ゲーム差となって負け数は1少ないだけ。タイガース戦を2ゲーム残しており全く分からなくなってきた。
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