2012年5月13日日曜日

14年 阪急vs名古屋 12回戦


11月6日 (月) 後楽園


1 2 3 4 5 6 7 8 9  計
0 0 0 0 0 0 0 3 1  4 阪急     57勝33敗2分 0.633 森弘太郎 石田光彦
0 2 3 0 0 1 0 0 X  6 名古屋 37勝53敗4分 0.411 繁里栄


勝利投手 繁里栄  14勝18敗
敗戦投手 森弘太郎 7勝3敗


二塁打 (名)繁里
本塁打 (名)加藤 6号、大沢 2号
 
大沢清またも右にホームラン


 阪急は初回、先頭の西村正夫が四球を選んで出塁、しかし浅野勝三郎の一ゴロは「3-6-3」と渡ってダブルプレー。


 阪急は2回、先頭の上田藤夫が右前打で出塁して二盗に成功、黒田健吾は三振に倒れて一死二塁、日比野武の一塁への小フライに上田が飛び出し「3-6B」と渡ってダブルプレー。この2つの併殺で勝利の女神は西宮駅から名古屋行きの特急電車に乗り込んでしまった。


 名古屋は2回裏、先頭の大沢清が四球を選んで出塁、加藤正二が左翼スタンドに先制の第6号ツーランを叩き込んで2-0とする。


 名古屋は3回、二死後村瀬一三が中前打を放って二盗に成功、桝嘉一が左翼線にタイムリーを放って3-0、続く大沢が右翼スタンドに第2号ツーランを叩き込んで5-0とリードを広げる。


 名古屋は6回、一死後中村三郎が三塁に内野安打、三浦敏一が四球を選んで一死一二塁、芳賀直一は三振に倒れるが繁里栄が左中間に二塁打を放って6-0と突き放す。


 5回の無死一塁も併殺で潰した阪急は8回、先頭の石井武夫が四球で出塁、伊東甚吉も四球を選んで無死一二塁、森弘太郎に代わる代打高橋敏の右前打で無死満塁、トップに返り西村の投ゴロで三走石井は本封、浅野の一塁内野安打で1点返して1-6、フランク山田伝がセンター左に2点タイムリーを放って3-6としてなお一死一二塁、しかし上田の右飛に二走浅野が飛び出して「9-6B」のダブルプレー。


 阪急は9回、先頭の黒田の遊ゴロをショート村瀬がエラー、日比野武は三振に倒れるが石井に代わる代打重松通雄が四球を選んで一死一二塁、黒田が三盗を決めて一死一三塁、伊東に代わる代打新富卯三郎の遊ゴロの間に黒田が還って4-6とするがここまで。4つの併殺があまりにも痛かった。


 繁里栄は8安打6四球3三振の完投で14勝目をあげる。


 名古屋は大沢清、加藤正二の強打が目立ったが忘れてならないのが村瀬一三の活躍である。村瀬は10月20日のセネタース戦から二番に起用されているが、それ以降名古屋は8試合で6勝2敗と波に乗っている。この間村瀬は29打数7安打であるが数字以上に貢献度が高い。小西徳郎監督もそれを分かっているから二番に起用し続けているのであろう。本日も追加点のきっかけとなるヒットと盗塁、守っては4つの併殺に絡んだ。


 大沢清が3打数2安打2得点2打点1本塁打、秋季シリーズ通算103打数34安打、打率3割3分で中島治康と鬼頭数雄の3割2分7厘を抜いて首位に立った。10月24日のジャイアンツ戦に続いて右翼スタンドにホームランを叩き込んだ。大沢の本塁打は昭和13年5月28日の幻のホームランを含めて全て右翼スタンドに飛び込んでいる。




                 *繁里栄は8安打完投で14勝目をあげる。







     *スコアカードの「併殺」欄には村瀬一三が4つの併殺を記録したと記されている。









*大沢清のホームランは幻のホームランも含めて全て右翼スタンドに打ち込んだものである。




                  *昭和13年5月28日の幻のホームラン





                *昭和13年6月19日の通算第1号ホームラン






             *昭和14年10月24日の通算第2号(今季第1号)ホームラン








                *本日の通算第3号(今季第2号)ホームラン



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