１４年 ライオンvsイーグルス ９回戦

10月27日 （金） 甲子園


1 2 3 4 5 6 7 8 9  計
0 1 0 0 0 0 0 0 0  1 ライオン      ３２勝５２敗５分 0.381 福士勇 近藤久
0 0 0 3 0 0 0 0 X  3 イーグルス ２５勝５９敗１分 0.298 亀田忠


勝利投手 亀田忠 １４勝２４敗
敗戦投手 福士勇 １２勝１７敗


二塁打　（イ）太田

亀田忠ライオンを止める
 
　快調ライオンは初回、水谷則一、坪内道則が連続四球を選んで無死一二塁、しかし鬼頭数雄は三振、室井豊の二ゴロは「4-6-3」と渡ってダブルプレー。

　ライオンは2回、又しても岡本利之、井筒研一が連続四球を選んで無死一二塁、しかし二走岡本がキャッチャー伏見五郎からの牽制に刺されて一死一塁。ここは西端利郎がバントの構えから引いた可能性も考えられる。二塁ランナーは打者がバントの構えだと右脚に体重が掛かり帰塁が遅れる。増してやストライクコースであればバットに当たる前に三塁方向に体重が移動するのでここに牽制球を投げられるとまず帰ることはできない。岡本利之はこういう失敗経験を戦後山陰高校野球界の指導者となった時に生かしたのではないでしょうか。岡本は1960年センバツで現在に至るまで山陰高校野球史上唯一の決勝進出を果たした米子東高校の監督となる。井筒が二盗を決めて一死二塁、西端の二ゴロの間に井筒は三進、山本尚敏の左飛をレフト岩垣二郎が落球して1点を先制する。

　福士勇の前に3回まで1安打に抑えられていたイーグルスは4回、先頭の寺内一隆の遊ゴロをショート山本がエラー、四番ピッチャー亀田忠が左前打を放って無死一二塁、菅利雄の当りはピッチャーを強襲してセンターに抜け井筒が還って1-1の同点、一走亀田は三塁に進みバックホームの間に打者走者の菅も二塁に進んで無死二三塁、杉田屋守が右前に決勝の2点タイムリーを放って3-1とする。

　亀田忠は3安打9四球6三振1失点、自責点ゼロの完投で14勝目をあげる。シーズン終了まであと10試合という段階になってようやく調子を上げてきた。


　阪急、ジャイアンツ、タイガースを撃破して破竹の5連勝を続けてきたライオンを止めたのはイーグルスであった。ということは現段階における最強チームはイーグルスということでしょうか。




　　　　　＊亀田忠は3安打完投で14勝目をあげてライオンを5連勝で止めた。