月間MVP
投手部門
イーグルス 望月潤一 1
今月は約2週間の短期決戦で突出した投手が不在の混戦となった。
最多勝のスタルヒンは6試合に登板して5勝1敗で防御率2.10、WHIP1.07、奪三振率4.59。但し後半4試合では防御率2.97、WHIP1.20、後半3試合では防御率3.67、WHIP1.30と徐々に悪化している。スタルヒンが本調子にないのは明白であり、受賞対象からは除外された。
若林忠志は5試合に登板して3勝2敗で3完封、防御率1.09、WHIP1.17、奪三振率2.39。3完封は光るが負けた2試合は野口二郎と延長11回を投げ合った試合と優勝をかけたジャイアンツ戦であり、受賞対象からは除外された。
野口二郎は6試合に登板して3勝2敗で2完封、防御率3.15、WHIP1.43、奪三振率3.71。調子を崩しているのは明白であり、受賞対象からは除外された。
中山正嘉は6試合に登板して2勝2敗で1完封、防御率3.09、WHIP1.25、奪三振率7.26。奪三振率が突出しているが防御率は悪い。
望月潤一は4試合に登板して2勝2敗、防御率1.59、WHIP1.47、奪三振率2.91。WHIPは悪いが防御率がいい。望月のピッチングは四球が多いが打線の援護がないのでランナーを出しながらも得点を許さないピッチングが身に付いている。安定した投球が光っており望月の受賞となった。昭和13年7月に浅岡三郎が受賞した時と状況は酷似している。望月は昭和14年を代表する上記4投手に比べて力は落ちるかもしれないが、4人が調子を崩している間、安定したピッチングを続けてきたことからチャンスを掴んだものである。
打撃部門
セネタース 尾茂田叶 1
尾茂田叶は今月8試合に出場して32打数14安打4得点7打点、二塁打4本、本塁打2本、打率4割3分8厘、OPS1.264。
大沢清は打率4割2分1厘、OPS1.266。優勝に貢献した千葉茂は打率3割3分3厘、OPS0.967。月間首位打者の鬼頭数雄は打率4割7分4厘、OPS0.974。景浦将は打率4割、OPS1.004。いずれも尾茂田を凌ぐ数字とは認められず、尾茂田叶の受賞となった。
望月潤一、尾茂田叶ともに今季を最後に兵役に就き、生き抜いて帰還するがプロの世界に戻ってくることはなかった。
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