11月12日 (日) 後楽園
1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
1 0 1 0 4 0 0 0 0 6 ジャイアンツ 66勝26敗3分 0.717 スタルヒン
0 0 0 1 0 2 0 0 1 4 タイガース 61勝30敗3分 0.670 西村幸生 三輪八郎
勝利投手 スタルヒン 42勝15敗
敗戦投手 西村幸生 11勝9敗
二塁打 (ジ)中島、リベラ (タ)伊賀上
三塁打 (ジ)白石
本塁打 (タ)堀尾 6号
スタルヒン42勝目!
既にジャイアンツの優勝が決定した後のジャイアンツvsタイガース最終戦。スタルヒンvs西村幸生の対決となった。
ジャイアンツは初回、先頭の白石敏男の三ゴロをサード伊賀上良平が一塁に悪送球する間に白石は二塁に達し、平山菊二の遊ゴロをショート皆川定之が失して無死一三塁、千葉茂が右前にタイムリーを放って1点を先制する。中島治康は中飛に倒れて一死一二塁、川上哲治の中飛に二走平山が飛び出しセンタージミー堀尾文人からの返球に戻れずダブルプレー。
ジャイアンツは3回、二死後平山の遊ゴロを又も皆川がエラー、白石が二盗を決めて千葉は四球で二死一二塁、中島が左前にタイムリーを放って2-0とする。
タイガースは4回、先頭の門前真佐人が中前打で出塁、伊賀上が左中間にタイムリー二塁打を放って1-2とする。
ジャイアンツは5回、先頭のスタルヒンの当りはピッチャー西村が弾くがバックアップのセカンド岡田宗芳が捌いてワンアウト。トップに返り白石が左中間に三塁打、平山は一邪飛に倒れるが千葉がこの日2本目のタイムリーを右前に放って3-1、中島が左翼線に二塁打を放ち川上哲治四球で二死満塁、このチャンスにアチラノ・リベラ(アデラーノ・リベラ)がセンター右奥に走者一掃の二塁打を放って6-1とリードを広げる。西村幸生はここで降板し、二番手として三輪八郎がマウンドに上る。
タイガースは6回、先頭の伊賀上が遊撃内野安打、岡田が四球を選んで無死一二塁、森国五郎の捕ゴロの間に二者進塁して一死二三塁、皆川が四球を選んで一死満塁、三輪の投ゴロの間に三走伊賀上が還って2-6、トップに返り松木謙治郎の遊撃内野安打で岡田が還り3-6とする。
タイガースは9回、二死後堀尾が左翼スタンドに第6号ホームランを放って4-6とするが最後は景浦将が中飛に倒れる。
スタルヒンは8安打5四球5三振、4失点ではあったが完投で42勝目をあげる。戦後になって紆余曲折はあったがこの42勝は昭和36年に稲尾が記録した42勝と並んで日本記録として残っている。 タイガースの初代エースとして君臨してきた西村幸生はこの日の登板がプロでの最後の登板となった。最後はリベラに満塁走者一掃の二塁打を打たれた。西村はこの後満州に渡り、終戦直前に召集されて戦死することとなる。今季限りでフィリピンに帰国するリベラの消息は長く不明であったが、フィリピン独立義勇軍に参加して日本との戦いで戦死したと伝わっている。
*スタルヒンは8安打完投で42勝目をあげる。この試合が西村幸生のプロでの最後の登板となった。
0 件のコメント:
コメントを投稿