2011年5月1日日曜日

13年秋 南海vsジャイアンツ 4回戦

10月10日 (月) 後楽園


1 2 3 4 5 6 7 8 9  計
0 0 0 0 0 0 0 0 0  0 南海               6勝14敗2分 0.300 宮口美吉
0 0 0 1 0 1 0 0 X  2 ジャイアンツ 15勝3敗1分   0.833 スタルヒン


勝利投手 スタルヒン 9勝0敗
敗戦投手 宮口美吉  4勝5敗


三塁打 (ジ)白石


スタルヒン、三試合連続完封


 南海は8日のダブルヘッダー第一試合に宮口美吉が完投、第二試合は劉瀬章-鈴木芳太郎の継投、昨日が鈴木芳太郎の完投ということで本日は左腕宮口の先発で間違いないところ。ジャイアンツは五番に伊藤健太郎を上げて川上哲治を六番に下げた。この当時も藤本定義監督の頭にはツープラトンの考えがあったようだ。

 ジャイアンツは4回、この回先頭の千葉茂がツーナッシングから左前打を放って出塁してワイルドピッチで二進、中島治康四球、伊藤健太郎四球で無死満塁、川上哲治のツーワンからの四球目に宮口がこの回2つ目のワイルドピッチを犯して三走千葉が生還して1点を先制する。ランナーそれぞれ進塁して無死二三塁、しかし川上は二打席連続三振、平山菊二遊ゴロ、吉原正喜は左飛に倒れて1点止まり。藤本監督はバント嫌いで有名ではあるが川上はともかく平山のところではスクイズでも良かったのではないか。

 ジャイアンツは6回、二死から伊藤が四球で出塁、二打席連続三振の川上に代わる代打内海五十雄も四球を選んで二死一二塁、平山が右前にタイムリーを放って2-0とする。前の打席ではスクイズでもなどと平山菊二氏には大変失礼なことを書いてしまいました。削除しておけば済むことですが、その場で感じたことを残しておくのが実況中継の醍醐味でもあります。

 スタルヒンは南海打線に付け入る隙を与えず5安打1四球5三振、今季四度目の完封で無傷の9勝目を飾る。これで三試合連続完封、先発に限れば四試合連続完封となり、43回3分の1連続無失点を継続中。

 藤本定義監督は主力打者に定着してきた川上哲治を二打席連続三振のところでスパッと代えてきた。千葉茂の自伝「猛牛一代の譜」にも藤本監督に雷を落とされたエピソードが紹介されている。藤本監督の自伝「覇者の謀略」は「巨人に三度出した辞表」に始まり茂林寺の特訓には辞表を懐に臨んだエピソードで締め括っている。希代の硬骨漢に鍛えられてジャイアンツは今、第一次黄金時代の夜明けを迎えようとしている。

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