10月17日 (月) 後楽園
1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 0 0 1 1 2 ジャイアンツ 16勝4敗1分 0.800 スタルヒン
0 0 0 0 3 0 0 0 X 3 タイガース 12勝10敗 0.545 西村幸生
勝利投手 西村幸生 4勝2敗
敗戦投手 スタルヒン 10勝1敗
本塁打 (ジ)中島 4号
スタルヒン敗れる
ジャイアンツはここまでちょうど半分の20試合を消化。中島治康はここまで84打数24安打で打率2割8分6厘、現在首位打者の佐藤武夫は57打数22安打で打率3割8分6厘、ちょうど1割の差を付けられている。
ジャイアンツは初回、タイガース先発の西村正夫から先頭の三原脩が左前打で出塁、しかし水原茂の三ゴロは伊賀上-本堂-松木と渡ってダブルプレー。千葉茂もツースリーから見逃し三振に倒れてスリーアウトチェンジ。
タイガースは1回裏、ジャイアンツ先発のスタルヒンから先頭の山口政信が中前打で出塁、しかし伊賀上良平の二ゴロは三原-白石-川上と渡ってダブルプレー。ここまでは同じ展開であるが続く藤村富美男が中前打で出塁、景浦将の二ゴロをセカンド三原がエラー、松木謙治郎はストレートの四球で二死満塁、しかし本堂保次はツーワンから見逃し三振に倒れてスリーアウトチェンジ。
ジャイアンツは2回、この回先頭の中島治康が初球ファウルの2球目を左前打、川上哲治がツースリーからの6球目を右前打、白石敏男は送らず打って出て左飛、伊藤健太郎の中飛をセンター山口がエラーして一死満塁、しかし吉原正喜は浅い左飛、スタルヒンは初球を打って二ゴロに倒れスリーアウトチェンジ。ジャイアンツはこの後も5回まで毎回走者を出すが決定力に欠き無得点。
タイガースは2回、3回と三者凡退。4回、一死後松木が左前打を放つが後続無く無得点。
タイガースは5回、この回先頭の皆川定之がストレートの四球で出塁、190センチを超えるスタルヒンとしては160センチの皆川には投げずらいか。但し皆川の息子皆川康夫(1971年東映フライヤーズに入団してパ・リーグ新人王)は176センチで当時は大型ピッチャーと言われた。西村のバントはピッチャー正面、スタルヒンは二塁に送球するがこれをショート白石がエラーして無死一二塁、トップに返りの山口が送りバントを決めて一死二三塁、伊賀上がワンスリーから四球を選んで一死満塁、藤村の右犠飛で1点を先制する。更に景浦が左前にタイムリー、松木が右前にタイムリーを放って3-0とする。
ジャイアンツは6回、初めての三者凡退。7回、一死後三原四球、水原中前打で一死一二塁、千葉のカウントツースリーで西村が二塁に牽制、三原が釣り出されてセカンド本堂からサード伊賀上に送球されてタッチアウト、二塁を覗っていた水原も伊賀上からファースト松木に送球されてタッチアウト。三原、水原のこのようなボーンヘッドは歴史の闇に葬り去られていますがスコアブックは嘘をつかない。
ジャイアンツは8回、一死後中島がワンボールからの2球目を右翼スタンドにホームランダービー単独トップに躍り出る第4号を叩き込んで1-3。二死後白石、伊藤の連打が出るが吉原に代わる代打平山菊二は三ゴロに倒れる。ジャイアンツはキャッチャーに野村高義を起用する。
タイガースは6回に皆川が右前打を放つが無得点。7回、8回は三者凡退に終わる。
ジャイアンツは9回、二死後水原、千葉が連続四球、中島が中前にこの日4安打目となるタイムリーを放って2-3、しかし川上は二ゴロに倒れてタイガースがジャイアンツを降しスタルヒンは今季初黒星を喫す。
スタルヒンは8回を6安打3四球8三振、104球の投球であった。西村幸生は9安打5四球2三振の完投、130球の熱投で今季4勝目をあげる。
勝敗を分けたのは送りバント。ジャイアンツは2回の無死一二塁で白石が打って出て左飛に倒れた。タイガースは5回、執拗なバント攻撃で3点につなげた。但し藤本定義監督のバント嫌いは信念に基づくもの。ジャイアンツはここまで20試合で犠打は7個と九球団中断トツに少ない。この当時は犠牲フライは記録されていませんのでほぼ犠打イコール送りバントとなります。他チームの犠打数は阪急15、イーグルス16、名古屋13、タイガース16、セネタース21、ライオン12、南海23、金鯱11となっています。
この点に関する読売新聞宇野庄治記者の論評が極めて興味深いので明日特集させていただきます。
*7回、三原と水原が西村の牽制に釣り出されてダブルプレー
*スタルヒンの初黒星を伝えるスコアブック
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