2011年5月4日水曜日

13年秋 ライオンvs阪急 4回戦

10月17日 (月) 西宮


1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 4 0 2 0 1 0 0 1 8 ライオン 11勝11敗     0.500 大友一明
3 0 0 0 0 0 0 0 0 3 阪急      14勝6敗2分  0.700 浅野勝三郎 宮武三郎


勝利投手 大友一明     4勝3敗
敗戦投手 浅野勝三郎 2勝1敗


二塁打 (ラ)大友、室井 (阪)山下好


歴史を変えたかもしれない2連続失策


 ジャイアンツを2ゲーム差で追う阪急は復帰後2連勝の浅野勝三郎が先発。14時20分、川久保喜一球審の右手が上がりプレイボール。後楽園のジャイアンツvsタイガース3回戦は14時40分開始の予定。

 阪急は初回、先頭の上田藤夫が左前打から二盗に成功、フランク山田伝が三前に送りバントを決めて一死三塁、黒田健吾は遊飛に倒れ山下実四球から二盗に成功して二死二三塁、ジミー堀尾文人の三塁内野安打で上田が還り1点を先制、山下好一が右中間を破る二塁打を放ち二者還り3-0とする。

 ライオンは2回、一死後酒沢政夫が右前打で出塁、中野隆雄の左前打で一死一二塁、ここで大友一明が左中間に二塁打を放ち1-3、トップに返り坪内道則の三ゴロに三走中野がホームを突くがサード黒田からのバックホームにタッチアウト、しかし水谷則一が左前にタイムリーを放って大友が還り2-3、鬼頭数雄の遊ゴロをショート上田がエラーして二死満塁、続く室井豊の遊ゴロを上田が又もエラー、三走坪内に続いて二走水谷も還って4-3と逆転する。阪急は3回から浅野を下げて宮武三郎をマウンドに送る。

 2回以降の阪急打線は大友の前に金縛りにあったかのように2安打のみで無得点。一方、金鯱は4回、先頭の大友四球、坪内が送って鬼頭、室井が連続四球、中谷順次の左前タイムリーで二者還り6-3。6回は先頭の坪内が四球から二盗、水谷の二ゴロで三進、鬼頭の二ゴロでホームに還り坪内の脚で1点を追加、9回にも室井の二塁打を柳澤騰市が送って中村三郎の左前タイムリーで1点を追加して8対3で快勝する。試合終了は16時ちょうど。

 大友一明は5安打2四球5三振の完投で今季4勝目、打っても5打席3打数2安打2得点1打点2四球、二塁打1本の活躍であった。


 阪急としては2回の上田藤夫の連続エラーが余りにも痛かった。翌日の読売新聞も「名手上田の連失が優劣を異にする追加の2点を生み出したもので阪急としてはあきらめ兼ねる失策点であった。」、「阪急の敗因が2回上手の手から漏れた二滴の水にある・・・」と伝えている。

 この試合の8分後に後楽園でジャイアンツがタイガースに敗れた。上田の2失策が無かったらこの試合は阪急がものにしていたかもしれない。そうするとジャイアンツと1ゲーム差、となれば依然第一次黄金時代になりきっていないジャイアンツもどうなっていたか分からない。すなわち13年秋季リーグ戦の行方も分からなくなってくる。ひょっとしたら阪急の初優勝は29年後の1967年まで待つ必要はなかったかもしれない。当ブログではこれまで上田藤夫の渋い活躍を数多く伝えてきたが、本日の2連続失策は余りにも高価なものとなってしまった。





*歴史を変えたかもしれないショート上田藤夫の連続エラー「6’」の場面。


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