10月23日 (日) 後楽園
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 計
0 0 0 0 0 0 0 0 2 0 0 2 ライオン 12勝12敗 0.500 近藤久 菊矢吉男
0 0 0 0 2 0 0 0 0 0 1X 3 名古屋 12勝8敗3分 0.600 松尾幸造
勝利投手 松尾幸造 6勝4敗
敗戦投手 菊矢吉男 5勝6敗
二塁打 (ラ)中谷、坪内 (名)大沢
三塁打 (名)戒能
戒能朶一、サヨナラ打
ライオン・近藤久、名古屋・松尾幸造、緩球と剛球の両左腕対決となったが近藤は2回で降板、二番手に菊矢吉男が登板して3回以降は左右の剛球荒れ球対決となった。
名古屋初回の攻撃は先頭の戒能朶一が左前打で出塁、鈴木秀雄が四球を選んで無死一二塁、桝嘉一は見逃し、空振り、ボール、ファウルからの5球目をセカンドライナー、中野隆雄が一塁に送って飛び出していた一走鈴木もアウト、ファースト玉腰年男は二塁ベースカバーのショート酒沢政夫にに送球してこちらも飛び出していた戒能がアウトとなってトリプルプレーが完成する。翌日の読売新聞によると桝の当りはセカンド右へのライナーだったようでセカンド中野はまず投げ易い一塁に送ったのであろう。
名古屋は5回、一死後村瀬一三が四球を選んで出塁、トップに返り戒能のノーワンのところで菊谷の牽制が悪送球となって一死二塁、戒能ががツーツーからの5球目を中越えに三塁打、1点を先制する。続く鈴木は見逃しの三振に倒れるが桝嘉一が中前にタイムリーを放って2-0とする。
松尾幸造は8回まで96球でライオン打線を零封。バックも戒能-村瀬-大沢清の4-6-3のダブルプレーを二度決めるなど守り立てる。
ライオンは9回、一死後中谷順次が四球で出塁すると代走に柳澤騰市を送る。玉腰に変わる代打大友一明が左前打を放って一死一二塁、中野に変わる代打中村三郎がツースリーから四球を選んで一死満塁として代走に日野弘美を起用、酒沢に変わる代打山本尚敏の三ゴロの間に中谷が還って1-2としてなお二死二三塁、菊谷が右前にタイムリーを放って土壇場で2-2の同点に追い付く。続く坪内道則は二飛に倒れてスリーアウトチェンジ。
名古屋は9回裏、この回先頭の三浦敏一がワンワンから一邪飛を打ち上げるがこの回からファーストに入っている桜井七之助がこれを落球、こういう時は得てしてドラマが起こるものだがここは菊谷が踏ん張って三浦は見逃し三振。続く松尾の二飛を今度はこの回からセカンドに入った大友が落球して一死一塁、しかしここも菊谷が頑張り村瀬を三振、ここまで3安打の戒能を遊ゴロに打ち取り延長戦に突入する。
ライオンは10回表、この回先頭の水谷則一が二塁への内野安打で出塁してワイルドピッチで二進、鬼頭数雄は三振に倒れて一死二塁、室井豊の遊ゴロに二走水谷が飛び出し二三塁間に挟まれる間に打者走者室井も二塁に走るが水谷も二塁ベースに追い込まれて二塁ベース上で室井と鉢合わせ、水谷に占有権があるので室井ががアウト、記録は「6-5B」。柳澤が三塁に内野安打を放って二死一三塁とするが大友は二飛に倒れる。
名古屋は10回裏、鈴木に変わる代打石田政良が四球で出塁、桝の三ゴロで石田は二封、四番白木一二は三振、桝が二盗を決めて二死二塁とするが菊谷が大沢を三振に仕留めてスリーアウトチェンジ。ライオンの11回表は三者凡退。
名古屋は11回裏、この回先頭の倉本信護が四球を選ぶと代走に田中実を起用、三浦は遊飛に倒れて一死一塁、ここで激投を続けてきた松尾に代えて代打繁里栄を起用、繁里はワンスリーから四球を選んで一死一二塁、村瀬の二ゴロで繁里が二封されて二死一三塁、トップに還り戒能の初球に村瀬が二盗を決めて二死二三塁、戒能がこの日4本目となるヒットを右前に運んでサヨナラ、激闘に終止符を打つ。
松尾幸造は11回を9安打6四球3三振の完投、148球の激投であった。3回からリリーフに出た菊矢吉男は8回3分の2を投げて7安打6四球12三振、176球の熱投であった。松尾はこのところ制球が安定してきており、いよいよ潜在能力の高さを発揮してきた。
ライオンは16人、名古屋は12人を注ぎ込む総力戦となったが、最後はこの日4安打の戒能朶一のサヨナラヒットで名古屋に凱歌が上がった。
*ライオンのトリプルプレーの場面。スコアブックには「Tri」と記入されている。
*本日は色々なことが起こりましたので「雑記」欄も大忙しです。上に書いてあるのが10回表のライオン攻撃時に水谷と室井が二塁ベース上で鉢合わせした場面。
*松尾幸造と菊矢吉男の激闘を物語るスコアブック
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