2011年5月6日金曜日

13年秋 南海vs阪急 3回戦

10月20日 (木) 西宮


1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
1 0 1 0 0 0 0 0 0 2 南海    7勝17敗2分 0.292 鈴木芳太郎
3 0 0 0 0 0 0 0 X 3 阪急 15勝6敗2分    0.714 石田光彦


勝利投手 石田光彦    6勝3敗
敗戦投手 鈴木芳太郎 0勝5敗


二塁打 (南)中野、鈴木
三塁打 (阪)上田兄


石田光彦、無四球完投


 17日のライオン戦で手痛い2連続エラーを犯した阪急・上田藤夫は負傷を押して出場していたようだ。本日の試合を伝える21日付け読売新聞は「この日の阪急は病む上田を退けて黒田を遊撃に配し林を三塁に起用した」と伝えている。本日の試合で上田は途中出場しているので「病む」と言う表現は病気ではなく怪我なのではないかと推測する。上田はこの試合でも2失策を犯すが2打数2安打を記録する。

 南海は初回、先頭の小林悟楼が中前打で出塁し、大原敏夫の捕逸で二進、一死後西端利郎の遊ゴロの間に小林は三進、中村金次の左前タイムリーで1点を先制する。中野正雄の打席で大原がこの回2個目の捕逸を犯すが中野は三振でスリーアウトチェンジ。

 阪急は1回裏、先頭の西村正夫が四球で出塁、フランク山田伝の右前打で無死一三塁、黒田健吾は浅い中飛に倒れるが山下実が左前にタイムリーを放って1-1の同点、ジミー堀尾文人の三ゴロの間に走者それぞれ進塁して二死二三塁、宇野錦次が左翼線に2点タイムリーを放って3-1と逆転に成功する。

 南海は3回、この回先頭の鈴木芳太郎の三ゴロをサード林信一郎が一塁に大暴投、林は初回にも中村金次の捕れた当りをヒットにしており阪急ベンチは林を下げて休ませるつもりだった上田藤夫をショートに入れて黒田をサードに回す。続く小林の遊ゴロを上田がエラー、海蔵寺弘司が送って西端の右犠飛で2-3とする。

 4回以降は阪急先発の石田光彦が踏ん張り南海打線を3安打無失点に抑え切り、石田は5安打無四球5三振の完投で今季6勝目をあげる。


 この日の南海は2失策、阪急は4失策プラス捕逸が2個。この当時はエラーが多いことは先日も書いています。職業野球自体のレベル、グラウンドコンディションについては先日も述べていますがもう一つ忘れてはならないのがグラブの性能です。現在野球体育博物館では「名選手のグラブ展」が開催されており、スタルヒンのグローブ、昭和9年に日米野球で来日したモー・バーグのミットが展示されています。これを見れば本日の大原の2つの捕逸も理解できると思います。



*昭和9年日米野球で来日した際、日本に残したモー・バーグのサイン。これは宿舎となった函館湯の川温泉・福井館のポスト・カードに書かれたもの。東京ではスパイ活動に忙しかったバーグも函館ではのんびりと温泉に浸かっていたのでしょう。上はフランク・オドゥール。


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