2012年8月30日木曜日

15年 阪急vsセネタース 4回戦



5月11日 (土) 西宮

1 2 3 4 5 6 7 8 9  計
0 0 0 3 1 0 0 1 0  5 阪急          14勝8敗3分 0.636 森弘太郎
0 0 0 0 0 0 0 0 0  0 セネタース 14勝7敗3分 0.667 浅岡三郎

勝利投手 森弘太郎 8勝3敗
敗戦投手 浅岡三郎 5勝2敗

二塁打 (阪)山田、山下好

勝利打点 なし


上手の手から・・・

 3回まで1安打無得点の阪急は4回、先頭のフランク山田伝が左翼線に二塁打、上田藤夫は三振、黒田健吾は遊飛に倒れるが山下好一が四球を選んで二死一二塁、日比野武の遊ゴロをショート柳鶴震がエラーして二死満塁、森田定雄の二飛を苅田久徳が落球する間に三走山田に続いて二走山下好一も還って2点を先制、土肥省三が左前にタイムリーを放って3-0とする。

 阪急は5回、二死後上田が四球で出塁、黒田も四球を選んで二死一二塁、山下好一の二ゴロを又も苅田がタイムリーエラーして4-0とする。

 阪急は8回、先頭の黒田が左前打で出塁、山下好一が右翼線に二塁打を放って無死二三塁、日比野の二塁後方への飛球を苅田が好捕するが三走黒田がタッチアップからホームに還って5-0、日比野には「二犠飛」が記録される。

 森弘太郎は4回まで無安打ピッチング。5回、先頭の浅岡三郎に初ヒットを許すが佐藤武夫を三ゴロ併殺に打ち取る。6回も先頭の苅田に四球を与えるが横沢七郎の三ゴロが「5-4-3」と渡ってダブルプレー。7回も一死後柳に右前打を許すが浅岡を一ゴロ併殺に打ち取る。

 森弘太郎は3安打4四球2三振で今季2度目の完封、8勝目をあげてスタルヒンと並んでハーラー2位に浮上した。


 苅田久徳がタイムリーエラーを2つ犯した。翌日の読売新聞によると4回の二飛落球は「苅田が中堅村松と衝突して落球」、5回のエラーは「山下好の凡ゴロをトンネル」したものとのことである。この日は小林茂太がセンターでスタメン出場したが2回に中飛を捕球した直後に村松長太郎と交代している。村松はライトで使われることは多いがセンターは不慣れで苅田との連携が巧くいかなかったようだ。上手の手から水が漏れたというところでしょう。










                *森弘太郎は3安打完封で8勝目をあげる。












     *苅田久徳は4回に森田定雄の二飛を落球(F-4’)、5回には山下好一のニゴロをトンネル(4’)した。














 

2 件のコメント:

  1. 村松長太郎は一説によれば試合中に野手とぶつかって肩を痛めて外野手に転向したといいます。
    もしかして、この試合の苅田久徳と衝突した時かなと思いましたが、新人の時から専ら外野手として起用されていましたね。

    http://eiji1917.blog62.fc2.com/

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    1. 村松長太郎は今季ここまで6試合に登板しています。4月6日~12日の間に3回先発した以降投げていません。村松は昭和15年には11試合に登板しますがこの後は7月4日、5日の西宮、8月11日、16日、19日の満州シリーズの新京で登板します。本日の衝突事故とは関係なさそうですね。苅田の自伝によると同期の野口二郎とはどうしても格差が出てしまうのではブルペンで一緒に投げたくなかったようだとのことです。プロで野手に専念したのは野口二郎と同じ球団だったからでしょう。

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