5月4日 (土) 後楽園
1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 1 1 1 0 3 イーグルス 10勝11敗1分 0.476 中河美芳
0 0 0 1 0 1 0 0 0 2 ジャイアンツ 14勝7敗 0.667 楠安夫 川上哲治
勝利投手 中河美芳 2勝3敗
敗戦投手 川上哲治 1勝2敗
二塁打 (イ)杉田屋
本塁打 (イ)寺内 2号
勝利打点 なし
中河美芳、スローボールで翻弄
ジャイアンツは5月1日の大毎杯決勝の阪急戦で完投して四連覇を達成したスタルヒンを温存して楠安夫が先発、イーグルスは中河美芳が先発する。
ジャイアンツは4回、一死後吉原正喜、呉波が連続四球、楠は中飛に倒れるがトップに返り白石敏男の二遊間安打で吉原が還って1点を先制する。
イーグルスは6回、一死後4回から菅利雄に代わってファーストに入っている長谷川重一がストレートの四球を選んで出塁、杉田屋守の右中間二塁打が同点タイムリーとなって1-1とする。
ジャイアンツは6回裏、一死後吉原がストレートの四球で出塁、キャッチャー清家忠太郎からの牽制悪送球で吉原が二進、更に吉原が三盗、清家の送球が又も悪送球となって吉原が生還し2-1と勝ち越す。この後呉は三振、楠がストレートの四球、白石もストレートの四球、水原茂が左前打を放って二死満塁、しかし千葉茂が投ゴロに倒れてスリーアウトチェンジ。ここは中河が踏ん張った。
イーグルスは7回、一死後寺内一隆が左翼スタンドに同点ホームランを叩き込んで2-2とする。
同点に追い付かれたジャイアンツは8回から楠を下げて川上哲治がファーストからマウンドに上がりファーストには永澤富士雄が入る。
イーグルスは8回、先頭の長谷川が四球で出塁、杉田屋の遊ゴロの間に長谷川が二進、竹内功右前打で一死一三塁、ここで川上がワイルドピッチ、三走長谷川が決勝のホームを踏む。川上のリリーフは失敗した。
翌日の読売新聞によると、中河美芳はセンターからの追い風にもかかわらず徹頭徹尾スローボールを投げ続け、時折スロードロップを混ぜてジャイアンツ打線のタイミングを外したとのことである。一時逆転を許した6回二死満塁を抑えたところが勝負の急所であった。中河は3安打11四球4三振の完投で2勝目をあげる。
4回からファーストに入った長谷川重一が2つの四球を選び最初の同点と決勝のホームを踏んでラッキーボーイとなった。
4連勝後昨日エース亀田忠でジャイアンツに敗れたイーグルスが雪辱して借金1に戻した。セネタース、名古屋と激しい首位争いを続けるジャイアンツはスタルヒンを温存して痛い敗戦となった。
*中河美芳は11四球を出しながらスローボールでジャイアンツ打線を翻弄した。
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