8月12日 (土) 後楽園
1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 タイガース 36勝17敗2分 0.679 朴賢明 西村幸生
0 0 0 0 1 1 0 0 X 2 金鯱 21勝34敗1分 0.382 中山正嘉
勝利投手 中山正嘉 15勝10敗
敗戦投手 朴賢明 0勝1敗
二塁打 (タ)皆川
三塁打 (金)五味
中山正嘉、4試合連続完封
タイガースは来日初登板となる朴賢明が先発。金鯱は3試合連続完封を続けている中山正嘉が先発。
タイガースは4回まで中山に無安打に抑えられる。5回、一死後皆川定之が左前に初ヒットを放つが朴は三振、松木謙治郎は一ゴロに倒れる。
イーグルスは4回まで2安打を放つが何れも内野安打。5回裏、二死後五味芳夫がセンター右奥に三塁打、濃人渉が左前にタイムリーを放って1点を先制、更に野村高義が中前打で続くとタイガースベンチは好投の朴を下げて西村幸生を注ぎ込み後続を断つ。
イーグルスは6回、先頭の中山が中前打で出塁、瀬井清が送って一死二塁、二死後佐々木常助が中前にタイムリーを放って2-0とする。
今の中山には2点あれば十分のようで、7回二死後伊賀上良平に中前打、皆川に左翼線二塁打を許して二死二三塁のピンチを迎えるが西村を二飛に打ち取る。8回は一死後富松信彦に右前打を許すが後続を断ち、9回は先頭のジミー堀尾文人に四球を与えるが、岡田宗芳は三振、伊賀上は中飛、最後は今日2安打を打たれている皆川を三振に斬って取り4試合連続完封を達成する。
中山正嘉は4安打4四球6三振、これで9連勝を飾ると共に38回3分の2連続無失点、45イニングス連続自責点ゼロを継続中となった。
来日初登板の朴賢明は全京城のエースとして都市対抗に出場し、昭和13年にタイガース入りしている。松木謙治郎著「タイガースのおいたち」によると「タイガースは大きな期待をかけて迎えたが、当時、西村をはじめ好投手がそろっていたため、殆ど練習用投手をつとめ、翌14年末には帰国している。直球、カーブとも制球力にすぐれ、私たち打者にとって練習ではまことに役立った投手であった。彼にとっては残念だったろう。」とのこと。
更に、「私は昭和44年東映の監督として韓国遠征のとき、何よりこの朴との再会を楽しみに、『タイガース三十年史』や土産をもって出発した。オール韓国チームのコーチ朴賢植氏が彼の弟と聞いていたので、すぐ彼のことを尋ねたが、兄は北朝鮮の平壌にいるとのこと、再会どころか連絡さえできなかった。」と書いている。
*中山正嘉はタイガース打線を4安打に抑えて4試合連続完封を記録する。
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