6月17日 (土) 甲子園
1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 1 0 0 0 0 1 阪急 26勝11敗 0.703 高橋敏
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 南海 14勝20敗2分 0.412 平野正太郎
勝利投手 高橋敏 9勝2敗
敗戦投手 平野正太郎 1勝1敗
三塁打 (阪)山下実
高橋敏、今季六度目の完封勝利
阪急は15日のジャイアンツ戦で完投したばかりの高橋敏が中一日で先発。九球団随一の投手陣を誇る阪急では無理なローテーションを組む必要もなく、高橋が中一日で登板するのは4月14、16日以来であるが、前回は4月14日にリリーフで5イニングを投げて中一日で先発したもので今回は完投後の中一日となる。阪急は一番ライトに浅野勝三郎が入る。不動の一番打者・西村正夫に何かアクシデントがあったのであろう。浅野の登板も考えられたところであるが、このような事情で高橋敏の緊急登板となったと推察される。
序盤戦は南海先発の平野正太郎と高橋敏との投げ合いが続き、阪急は4回まで2安打、南海は4回まで1安打で両軍無得点。
阪急は5回、先頭の山下実が右翼線に三塁打を放ち無死三塁のチャンスを迎える。続く上田藤夫の当りはピッチャーを強襲して山下実が生還し1点を先制する。阪急は6回以降も平野の前に3安打無得点に封じられる。
高橋敏はコントロールが良く南海打線に隙を見せず、鶴岡一人に初回と7回に左前打を許したのみ、結局2安打1四球2三振で今季六度目の完封勝利を飾る。阪急は7安打であったが四番山下好一、五番山下実、六番上田藤夫が2安打ずつを記録し、山下実と上田の連打であげた1点を守りきり、後楽園で敗れたジャイアンツを抜いて春夏通算首位の座に返り咲いた。
翌日の読売新聞によると「5回の阪急は山下実が一塁の右を抜いた時右翼岡村のバックアップ遅く三塁打として続く上田の投手正面で大きく弾むゴロは遊撃のカバー悪く中堅に転じて山下実に易々たる生還を許した。」とのこと。上田の決勝打はスコアブックの記載では投手強襲の内野安打となっています。
*高橋敏は鶴岡一人の2安打だけに抑えて今季六度目の完封勝利を飾る。
*阪急は5回、山下実の三塁打と上田藤夫の決勝打で1点をあげる。上田のヒットは四角で囲ってあるのでピッチャー強襲の内野安打と記録されています。
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