6月10日 (土) 後楽園
1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 2 0 0 0 0 2 0 4 イーグルス 13勝20敗1分 0.394 望月潤一 亀田忠
2 0 2 2 1 0 0 0 X 7 ジャイアンツ 25勝10敗 0.714 川上哲治 スタルヒン
勝利投手 川上哲治 5勝3敗
敗戦投手 望月潤一 2勝7敗
セーブ スタルヒン 2
二塁打 (イ)望月 (ジ)川上
三塁打 (ジ)中島
本塁打 (イ)漆原 1号、寺内 2号
ジャイアンツ、毎回安打
ジャイアンツは初回、イーグルス先発望月潤一の立ち上がりを攻めて白石敏男が中前打で出塁、水原茂は三振に倒れるが千葉茂が中前打、中島治康三振で二死一二塁、ここで川上哲治が左中間に先制の2点タイムリー二塁打を放って2-0とする。
イーグルスは3回、先頭の望月が左翼線に二塁打、辻信夫は二飛に倒れるが漆原進がジャイアンツ先発の川上から近目のストレートを左翼スタンドに叩き込む同点ツーランを放ち2-2とする。翌日の読売新聞の吉原正喜捕手の談話によると「外角球のサインを出したが球は逆に内角に飛び込んできた。あの時私が身体をサインの方へ動かさなかったのは悪かった。」とのことであるが、川上と吉原は熊本工業以来のバッテリーであり今更息が合わないとは考えられず、この辺に「投手・川上」のセンスの無さが現れているのではないか。
ジャイアンツは3回裏、先頭の中島が中越えに三塁打、続く川上が望月のドロップを中前にタイムリー、3-2と勝ち越して望月をKO、代わった亀田忠からアチラノ・リベラ(アデラーノ・リベラ)が左前打、平山菊二も左前打で続いて無死満塁、吉原正喜は三振に倒れるが永澤富士雄の遊ゴロの間に川上が還って4-2とする。
ジャイアンツは4回、先頭の水原の遊ゴロをショート辻がエラー、千葉の左前打をレフト杉田屋守が後逸する間に水原が還って5-2として千葉茂も二塁に進む。中島の左前打で無死一三塁、川上の左邪犠飛で6-2とする。川上はこれで4打点。
ジャイアンツは5回、一死後白石が四球から二盗に成功、二死後千葉の中前タイムリーで7-2とする。
イーグルスは8回、先頭の漆原が四球で出塁、トップに返り寺内が内角球を左翼スタンドにツーランホームラン、4-7とする。更に高須清が四球、中河美芳右飛、太田健一四球で二死一二塁とするとジャイアンツベンチは川上をあきらめてスタルヒンを投入して逃げ切る。
川上哲治は7回3分の2を投げて6安打6四球1三振、2本の本塁打を浴びて4失点ながら5勝目をあげる。本日は長く投げたので一塁の守備にはつかずファースト永澤富士雄がフル出場している。スタルヒンには当ブログルールによりセーブが記録される。
翌日の読売新聞によると「イーグルスの頼む左腕望月も火を吐く勢いを持して健棒を揮う巨人軍の前には一たまりもなく・・・」とのこと。亀田忠に代わってイーグルスのエースの座についた感のある望月潤一も好調ジャイアンツ打線の勢いを抑えることはできなかった。白石敏男が5打数2安打2得点、水原茂は3打数無安打であったが2四球1得点1盗塁、千葉茂が5打数4安打2得点1打点1盗塁、中島治康が4打数2安打1得点三塁打1本、川上哲治が4打数2安打1得点4打点二塁打1本、アチラノ・リベラ(アデラーノ・リベラ)が5打数3安打で、毎回の16安打を記録した。残塁も15を記録してはいるが。
*川上哲治が5勝目。スタルヒンには現行ルールではセーブが記録される。
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