2011年11月30日水曜日

14年 金鯱vsセネタース 7回戦


6月24日 (土) 後楽園




1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 1 0 0 0 2 2 5 金鯱      15勝28敗      0.349 古谷倉之助 中山正嘉
0 0 0 2 0 0 0 2 0 4 セネタース 22勝18敗2分 0.550 野口二郎


勝利投手 古谷倉之助 3勝7敗
敗戦投手 野口二郎  14勝8敗
セーブ   中山正嘉 2


二塁打 (金)古谷 (セ)佐藤

稀に見る好ゲーム


 金鯱は4回、先頭の佐々木常助がピッチャー強襲ヒットで出塁、野村高義の投ゴロでランナーが入れ替わり、四番ピッチャー古谷倉之助が左前打を放って一死一二塁、小林利蔵が左前にタイムリーを放って1点を先制する。

 セネタースは4回裏、先頭の尾茂田叶が四球を選んで出塁、野口二郎がショートに内野安打、浅岡三郎の送りバントは一邪飛となって失敗、佐藤武夫が四球を選んで一死満塁、柳鶴震は三振に倒れて二死満塁、織辺由三の内野安打で二者還って2-1と逆転に成功する。

 金鯱は8回、先頭の長島進が四球を選んで出塁、トップに返り五味芳夫が送って一死二塁、佐々木は三振に倒れるが7回から野村に代わってレフトに入っている武笠茂男が四球を選んで二死一二塁、ここで古谷倉之助が左中間を破る走者一掃の二塁打を放って3-2と逆転する。

 逆転に成功した金鯱は古谷をファーストに回して中山正嘉をマウンドに送って逃げ込みを図る。

 ところがセネタースは8回裏、先頭の横沢七郎が四球を選んで出塁、尾茂田は三振に倒れるが野口二郎の二ゴロが野選を誘い一死一二塁、浅岡三郎は投飛に倒れるが、佐藤が左中間に二塁打を放って3-3の同点、中継が乱れる間に一走野口も還って4-3と再度逆転に成功する。

 金鯱は9回、先頭の小林茂太が中前打で出塁、瀬井清が左前打、山本次郎が中前打で続いて無死満塁、長島進に代打磯部健雄を送るが磯部の初球がストライクとなったところで代打の代打に荒川正嘉を起用する。荒川が期待に応えて右前にタイムリーを放って4-4の同点、トップに返り五味が左犠飛を打ち上げて5-4と再々逆転に成功する。

 セネタースは最終回、先頭の織辺は三振、森口次郎が四球を選ぶと伊藤次郎を代走に起用、トップに返り苅田久徳は右飛、横沢が投ゴロに倒れて稀に見る好ゲームは金鯱が勝利をおさめる。


 金鯱は9回表の攻撃でキャッチャー長島進に代打を送ったことから、9回裏の守備では岡田源三郎監督がマスクを被った。マウンドの中山正嘉は岡田監督がマスクを被ると燃えに燃えるタイプであり、最終回のセネタースの反撃を断ち切った。

 右手首を負傷している古谷倉之助は7回を投げて5安打5四球3三振。翌日の読売新聞・鈴木惣太郎の論評は「古谷は主としてスローカーブに重きを置きチェンジ・オブ・ペースの妙味を存分に発揮してセ軍の快打をよく抑えていたのは老巧投手の貫録をみせたもの」と伝えている。のらりくらり投法が効を奏したようである。この日四番に入った古谷は打撃面でも4打数3安打2打点の活躍を見せる。

 現行ルールでは中山正嘉が勝利投手となるが、公式記録では古谷倉之助に勝利投手が記録されている。本日の投球内容からすれば寧ろ当然かもしれない。中山正嘉には当ブログルールによりセーブが記録される。





          *稀に見る好ゲームを展開した両チームのスコアブック。





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