2013年3月24日日曜日

15年 ライオンvsセネタース 11回戦


9月22日 (日) 甲子園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 ライオン     19勝54敗4分 0.260 菊矢吉男 井筒研一
0 0 0 0 5 0 0 0 X 5 セネタース 41勝26敗9分 0.612 浅岡三郎

勝利投手 浅岡三郎 10勝6敗
敗戦投手 菊矢吉男   7勝21敗

二塁打 (セ)柳

勝利打点 石井豊 3


浅岡三郎、今季6度目の完封

 ライオンは9月15日に登録された灰山元章が五番ファーストでプロ入り初出場。


 セネタースは5回、横沢七郎、浅岡三郎が連続四球を選んで無死一二塁、石井豊が左前に先制タイムリーを放って1-0、一走浅岡は三塁に進み、バックホームの隙を突いて打者走者の石井も二塁に進んで無死二三塁、トップに返り苅田久徳は三ゴロ、西岡義晴は三振に倒れて二死二三塁、山崎文一が中前に2点タイムリーを放って3-0、小林茂太の右前打で一走山崎は三塁に進み、バックサードの間に打者走者の小林も二塁に進んで二死二三塁、柳鶴震が左中間を破る二塁打を放って5-0とする。

 セネタース先発の浅岡三郎は3回までパーフェクトピッチング。4回、先頭の村上重夫に中前に初安打を許すが戸川信夫を遊ゴロ併殺に打ち取る。5回、一死後灰山にピッチャーを強襲されてプロ入り初ヒットを献上、鬼頭政一にも左前に運ばれて一死一二塁、ここは落ち付いて前田諭治を遊飛、広田修三を投ゴロに仕留める。6回、一死後村上に左前打、二死後坪内道則に四球を与えて一二塁とするが鬼頭数雄を三飛に打ち取る。7回も先頭の灰山を四球で歩かせ、二死後広田に左前打を許して3イニング連続二走者を背負うが、井筒研一を三振に打ち取りピンチを凌ぐ。

 浅岡三郎は8回、9回を三者凡退に抑えて5安打2四球2三振で今季6度目の完封、10勝目をあげる。


 プロ入り初出場で初安打を記録した灰山はプロでは「灰山元章」を名乗ったが、アマチュア時代の「灰山元治」の方が有名です。広島商業では昭和4年夏の甲子園優勝時の四番ショート、翌5年の連覇時はエースで四番、日本で初めて背番号が採用された昭和6年のセンバツでもエースで四番として史上初の夏春連続優勝を飾る。但しセンバツ優勝のご褒美としてアメリカ遠征に出掛けたため夏の甲子園三連覇は成らなかった。慶應義塾大学ではファーストに転向し、宮武三郎、山下実、山下好一、水原茂が抜けて慶應が弱体化した時代で立教、法政の台頭や明大四連覇を許すこととなるが、昭和11年は四番ファースト灰山元治、五番ライト楠本保というオーダーを組んでいる。卒業後は田村駒治郎の太陽レーヨンで昭和14年の都市対抗に四番ファーストとして出場し、全呉戦では4打数1安打、兄弟対決となった庄内田村駒戦では3打数1安打を記録している。


 鬼頭数雄は4打数無安打で3割2分0厘9毛と打率を落したが、後楽園の第二試合で川上哲治も5打数無安打で3割2分0厘6毛に落としている。









               *浅岡三郎は今季6度目の完封で10勝目をあげる。












     *山崎文一が2安打2打点、柳鶴震が3安打2打点を記録したセネタース打線。



















     *灰山元章がラインナップに名を連ねたライオン打線。











 

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