１５年 金鯱vsライオン ８回戦 満州リーグ

8月18日 （日） 鞍山　昭和製鋼球場

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
1 0 0 0 0 3 0 0 2 6 金鯱      １８勝４４敗７分 0.290 内藤幸三 中山正嘉
2 1 0 0 0 0 0 0 0 3 ライオン １６勝４６敗４分 0.258 福士勇 近藤久

勝利投手 中山正嘉 １１勝２１敗
敗戦投手 福士勇       ６勝１４敗

二塁打　（金）五味、森田、濃人２　（ラ）坪内、鬼頭（兄）２、加地、鬼頭（弟）
本塁打　（ラ）松元　１号

勝利打点　濃人渉　３


濃人渉、タイムリー二塁打2本

　昨日大連で試合があったライオンは夜行列車で300キロ北上して鞍山　昭和製鋼球場で金鯱、阪急とダブルヘッダーを行う。昨日新京で対戦した金鯱と阪急も夜行列車で400キロ南下してライオンと戦う。

　金鯱は初回、先頭の五味芳夫が四球で出塁、森田実も四球を選んで無死一二塁、濃人渉が投前に送りバントを決めて一死二三塁、黒澤俊夫の中犠飛で1点を先制する。

　ライオンは1回裏、坪内道則が左翼線に二塁打、レフト黒澤が弾く間に坪内は三塁に進み、井筒研一の中犠飛で1-1の同点、玉腰年男は中飛に倒れるが鬼頭数雄が左翼線に二塁打を放って二死二塁、戸川信夫が左前にタイムリーを放って2-1と逆転する。

　金鯱は2回から先発の内藤幸三に代えて中山正嘉をリリーフに送る。

　ライオンは2回、先頭の加地健三郎が右前打、鬼頭政一の送りバントを前進守備のセカンド五味が一塁に悪送球する間に加地は三塁に進み打者走者の鬼頭（弟）も二塁に進む。福士勇は投ゴロに倒れ、トップに返り坪内が四球を選んで一死満塁、井筒は遊飛に倒れるが玉腰が押出し四球を選んで3-1とする。

　金鯱は6回、先頭の中山が左前打で出塁、トップに返り五味が右中間に二塁打を放って無死二三塁、森田が右中間に二塁打を放って3-3の同点に追い付く。ライオンはここで先発の福士をあきらめて近藤久をリリーフに送るが、濃人が左中間に二塁打を放って4-3と逆転する。

　金鯱は9回、先頭の松元三彦が左翼スタンドにホームランを叩き込んで5-3、一死後五味が四球から二盗に成功、森田は三振に倒れるが、濃人が左中間に二塁打を放って6-3として試合を決める。


　好調金鯱打線はこの日も8安打で二塁打4本、本塁打1本、6得点をあげた。金鯱打線を引っ張るのが本日タイムリー二塁打を2本放った三番濃人渉である。満州リーグに入って濃人は13試合で50打数19安打8得点13打点5四球3盗塁、二塁打8本、三塁打1本で打率3割8分、現在満州リーグの首位打者である。現在今季通算首位打者のライオン鬼頭数雄も二塁打2本を放ったがこちらは得点に結び付かなかった。








　　　　　＊現在満州リーグ首位打者の濃人渉がタイムリー二塁打を2本放った金鯱打線。