満州リーグも最終週に入りました。16日から皮制ボールが導入されて活発な打撃戦が展開されています。ここで8月18日現在のバットマンレースを見てみましょう。
現在のところ満州リーグの首位打者は50打数19安打3割8分の濃人渉です。濃人は二塁打を8本、三塁打を1本放っており、8得点13打点と内容も素晴らしく、満州リーグ打撃部門でのMVP候補No1でもあります。打率二位は吉田猪佐喜で42打数15安打3割5分7厘。吉田は飛ばない再生ボールを使用していた前半戦での活躍が目立っており、15安打で17塁打とやや寂しい。濃人は満州リーグの第一週である15節で殊勲賞、16節で敢闘賞、17節で週間MVPを獲得、吉田は16節の週間MVPです。
三位は34打数12安打3割5分3厘の千葉茂ですが千葉は4試合欠場しています。四位は46打数16安打3割4分8厘の岡村俊昭です。金鯱は下位に低迷していてもジャイアンツを破ったり打線が好調ですが、南海は同じく下位に低迷しているだけで目立つところがなく、岡村の活躍も目立ってはいないが安定した打撃を見せています。五位は金鯱のエース中山正嘉で30打数10安打3割3分3厘。打率上位五傑の中に金鯱から濃人渉、中山正嘉が名を連ねているところが満州リーグの特徴ともなっています。
六位は17節の週間MVPを獲得したジミー堀尾文人で55打数18安打3割2分7厘、七位は17節敢闘賞の伊賀上良平で37打数12安打3割2分4厘のタイガース勢が占めています。八位は吉林丸船中で発病して出遅れたが持ち直してきたフランク山田伝で48打数15安打3割1分3厘、九位は“戦前最強のクラッチヒッター”小林茂太で49打数15安打3割6厘、10位は強肩No1の国久松一で43打数13安打3割2厘と続いています。
因みに鬼頭数雄は43打数11安打2割5分6厘、川上哲治は51打数15安打2割9分4厘となっています。
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