2013年2月14日木曜日

15年 セネタースvs南海 9回戦 満州リーグ


8月17日 (土) 新京 児玉公園球場

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 1 0 0 0 1 セネタース 37勝23敗8分 0.617 三富恒雄
0 0 2 2 0 0 3 0 X 7 南海          18勝45敗5分 0.286 清水秀雄

勝利投手 清水秀雄 8勝14敗
敗戦投手 三富恒雄 3勝5敗

二塁打 (セ)横沢 (南)岡村、岩本
三塁打 (南)上田、木村

勝利打点 岡村俊昭 2


伏兵の活躍

 南海は3回、先頭の伊藤経盛が中前打で出塁、トップに返り初めて一番で起用された岩本義行が左前打、木村勉の三ゴロの間に二者進塁して一死二三塁、岡村俊昭が右前に先制の2点タイムリーを放って2-0とする。

 南海は4回、一死後藤戸逸郎が左前打で出塁、上田良夫が右中間に三塁打を放って3-0、伊藤が中前にタイムリーを放って4-0とする。

 セネタースは6回、先頭の苅田久徳の三ゴロをサード藤戸がエラー、織辺由三が中前打を放って無死一二塁、野口二郎の遊ゴロで二走苅田が三封されて一死一二塁、小林茂太の一ゴロの間に二者進塁して二死二三塁、山崎文一の中前タイムリーで1-4とする。二走野口も三塁を回ってホームを狙うが「8-4-2」と中継されてタッチアウト、セカンドは当代随一の強肩・国久松一でした。

 南海は7回、先頭の伊藤が四球を選んで出塁、トップに返り岩本がセンター右奥にタイムリー二塁打を放って5-1、木村が右中間に三塁打を放って6-1、ここまで3安打の岡村は三振に倒れるが、吉川義次が中前にタイムリーを放って7-1として試合を決める。

 清水秀雄は8安打2四球4三振1失点、自責点ゼロの完投で8勝目をあげる。翌日の満州日日新聞は「清水が力いっぱいに投げ込む直球は豊富なスピードを持ち、そのためカーブもまた威力を発揮し・・・」と伝えている。



 清水が先発したため九番ファーストで起用された“伏兵”伊藤経盛が3打数2安打2得点1打点1四球の活躍を見せた。3回と7回は先頭打者として出塁してホームを踏み、4回は追撃のタイムリーと、三度の得点機全てに絡む活躍であった。


 初めて一番に起用された岩本義行は5打数2安打2得点1打点、二塁打1本であった。しばらく一番で起用されることとなります。岩本は“神主打法”からの豪打のイメージがありますが、1950年の松竹ロビンスでは3割1分9厘、39本塁打、34盗塁をマークして史上初の“トリプルスリー”を達成することになります。








                 *清水秀雄は8安打完投で8勝目をあげる。













     *九番・伊藤経盛や一番・岩本義行が活躍した南海打線。









 

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