2013年2月14日木曜日

満州リーグ エトセトラ ⑥



 8月16日の試合から俄然打撃戦が増えてきました。これには明確な理由があります。8月18日付け満州日日新聞は「再生ボールに代る皮制ボールの入手によって漸く快調の打撃を取り戻した各球団のスラッガーは満州リーグ第19日目の17日、新京、大連の再シリーズに於いて猛然火を吐く打撃戦を展開し・・・」と伝えています。


 ④でも触れた再生ボールについて、17日付け満州日日新聞に進藤鎮雄聯盟公認記録員、苅田久徳、杉田屋守、清水秀雄、熊田満州日日新聞運動部長外記者による座談会が掲載されている。

 
 熊田「ところで最近は再生品のボールを使っているんではないのですか。」
 進藤「再製品というより代用品なんですよ、清水君どうだね、今度の代用ボールの使い心地は。」
 清水「そうですね、投げる分には特別に変なこともありませんが、縫目は少し手ざわりがおかしいですね。」
 熊田「柔らかくはありませんか。」
 苅田「そういえば柔らかいですね。中身が悪いんですよ。しかし内地の試合ではそんなに使って居ないんですが。こちらではずっとあれを使っているのでロングヒットがあまり出ないのです。」


但し安打数に占める長打数の比率は内地の試合より上昇しているのは④でお伝えしているとおりです。


 16日の試合から皮制ボールを使うことになった経緯については満州日日新聞の記事では確認できておりません。この点については2月7日付けブログ「セネタースvs阪急 8回戦」に「Unknown」様より情報提供をいただいておりまして「南海軍がフリー打撃に使用していた飛ぶボールを使用してから・・・」とのことです。因みに「Unknown」様はブログ「商売人と言われた職業野球」の管理人様です。




 

2 件のコメント:

  1. 投稿者の名がどうしても「Unknown」になってしまうのですよ(笑)。

    さておき、私からも石崎龍氏(同盟通信記者)による"満州リーグ"の余話を少し。
    ①shokuyakyu様が書かれている通り(2013年元日 "幻の開幕戦")で巨人軍の沢村栄治、V.スタルヒンが開会式を欠席しました。
    これに在満の野球ファンから主催者の満日に苦情が寄せられたため、緊急理事会を開いて「公式試合であるとオープン戦であるとを問わず、チームの全選手が参加すること」、「病気のため、参加不能の場合は、満日指定の医師の診断を受けること」を全球団に申し入れたそうです。
    因みに此方の記事にある座談会の満日の熊田運動部長は、中沢不二雄氏と共に満州リーグ戦の実現に奔走した人物です。

    ②渡満の時点で殺人的スケジュールだった事は承知でしょうが、最初にスケジュールを計画したのは東京セネタースの託摩治利代表でした。
    満州リーグ戦を円滑に進めるために、連盟は企画委員長の託摩代表を満州に先乗りさせましたが、リーグ戦が始まってすぐに各球団から公平では無いと異議が出ました。
    セネタースも移動は付き物ですが、一か所で滞在して試合する日数においてはセネタースが一番有利だったからです。
    意図的では無いにしろ、すったもんだの末の徹夜会議で、阪急軍の村上実代表が以後の日程変更を行う事で一応は解決したそうです。
    古い文献を漁ると、色々と出てくるものですね。

    http://eiji1917.blog62.fc2.com/

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    1. 毎度貴重な情報感謝いたします。グーグルのシステムはいいのやら悪いのやらよく分かりません(笑)。

      8月9日付け満州日日新聞に「雨に狂った日程や組合せ一部変更」の記事が掲載されています。この日までの移動距離はジャイアンツ2,000キロ、タイガース2,000キロ、阪急2,400キロに対してセネタースは600キロでした。但し当初のセネタースの予定では8月1日新京、4日大連、6日奉天と組まれていましたので、これだと1,400キロになります。

      一度目の日程変更は7月31日に発表されていますが、この時は8月4日に哈爾濱(ハルビン)でセネタースvs南海の帯同試合が予定されていました。この試合は中止になっていますが、予定通り行われていたらセネタースはの移動距離は1,700キロとなっていました。

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