2013年2月3日日曜日

帯同試合 ①



 満州リーグでは公式戦と並行して帯同試合(オープン戦)も数試合行われました。8月13日付け満州日日新聞は「日本野球聯盟初の帯同試合(オープン)は12日午後5時31分から安東満倶球場に於いて南海対イーグルスの間に行われた。」と伝えています。この試合は6時40分に終了してイーグルスが南海を2対0で降しています。「連日の旅疲れの上に帯同試合という身軽さから試合は最初から生気なく投手陣も南海天川、イ軍長谷川と何れも主戦投手を退けての対戦で全回を通じ愚戦に終始したのは是非もない。」と伝えられています。


 1月13日付けブログ「15年 金鯱vsジャイアンツ9回戦」において、8月5日に吉林でジャイアンツvsライオン戦が帯同試合として行われた可能性がある旨お伝えしておりましたが、この試合は行われなかったようです。当初の予定では組まれていましたが、満州リーグ序盤は雨に祟られて日程が狂い、5日の吉林での帯同試合は中止になったようです。但し中止になったのでジャイアンツとライオンが吉林まで行っていなかったのか、中止が決まるのが遅れて吉林入りしていたのかは定かではありません。


 8月13日には撫順の永安豪球場でタイガースvsライオンの帯同試合が行われ、ライオンがタイガースを4対3で破っています。ライオンは山本尚敏が先発して福士勇がリリーフ、タイガースは亀田敏夫が先発して何と土井垣武がリリーフで登板しています。土井垣は公式戦での登板は記録されていません。


 安東は南満州鉄道本線から安東線で東に200キロ程行ったところにあります。南海は8日、9日を奉天で戦ってから10日大連、11日鞍山、12日安東と転戦して14日は大連で試合がありますので4日間で1,500キロ移動することとなります。撫順は奉天から近いので大きな負担にはなりません。

0 件のコメント:

コメントを投稿