8月16日 (金) 大連 満倶球場
1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 1 0 4 3 0 0 8 名古屋 38勝26敗5分 0.594 村松幸雄
0 0 2 0 1 0 0 0 0 3 ライオン 16勝44敗4分 0.267 近藤久 井筒研一 山本尚敏
勝利投手 村松幸雄 15勝8敗
敗戦投手 近藤久 3勝13敗
二塁打 (名)吉田
三塁打 (名)三浦、中村 (ラ)玉腰
勝利打点 三浦敏一 6
IsoD
ライオンは初回、二死後玉腰年男の遊ゴロをショート村瀬一三がエラー、鬼頭数雄(兄)の遊ゴロで玉腰が二封されてスリーアウトチェンジ。
ライオンは2回、先頭の戸川信夫の遊ゴロを又も村瀬がエラー、しかし鬼頭政一(弟)の遊ゴロは「6-4-3」と渡ってダブルプレー。村瀬は2イニング連続でエラーの走者を自ら処理した。
ライオンは3回、一死後近藤久が左前打で出塁、トップに返り坪内道則は左飛に倒れるが村上重夫が四球を選んで二死一二塁、玉腰の遊ゴロをショート村瀬が3イニング連続エラーする間に二走近藤が三塁ベースを蹴ってホームインし1点を先制、なお二死一二塁から鬼頭数雄が右前にタイムリーを放って2-0とする。
名古屋は4回、先頭の桝嘉一が死球を受けて出塁、中村三郎が中前打を放って無死一二塁、三浦敏一の遊ゴロで中村が二封されて一死一三塁、三浦が二盗を決めた際にキャッチャー伊勢川眞澄からの送球をセカンド戸川が落球する隙を突いて三走桝がホームに還り1-2とする。桝には本盗は記録されていない。
ライオンは5回、一死後玉腰が左中間に三塁打、鬼頭(兄)が四球を選んで一死一三塁、ここで鬼頭(兄)がディレードスチール、キャッチャー三浦からセカンド中村に送球され鬼頭(兄)は一二塁間に挟まれる。中村からショート村瀬に送球された瞬間、三走玉腰がホームに走り村瀬がバックホームするがこれが悪送球となって玉腰がホームイン、3-1とする。村瀬には4個目のエラーが記録される。
名古屋は6回、一死後吉田猪佐喜が右中間に二塁打、桝が四球を選んで一死一二塁、中村が左前にタイムリーを放って2-3、ライオンベンチはここで先発の近藤をあきらめてリリーフに井筒研一を送る。しかし三浦が左中間に三塁打を放ち二者を迎え入れて4-3と逆転に成功、芳賀直一が右前にタイムリーを放って5-3と突き放す。こういう追撃弾は大きい。
名古屋は7回、二死後桝が四球を選んで出塁、中村が右中間に三塁打を放って6-3、三浦が死球から二盗を決めて二死二三塁、芳賀の中前タイムリーで7-3、村松が左前にタイムリーを放ち8-3として試合を決める。
ライオンは8回から三番手として山本尚敏がプロ入り初登板のマウンドに上がる。山本はこれまで主にショートとして出場してきたので肩が強かったのでしょう。山本は今季6試合に登板することとなる。
村瀬一三は8回にも遊ゴロを失して5失策を記録、打っても5打数無安打と散々の出来であった。村瀬は今季週間MVPを2度獲得するなど好調名古屋を引っ張っている。第一試合でもイーグルスのショート山田潔が3失策、宗宮房之助が2失策を記録しており、グラウンドコンディションも影響している可能性がある。
村松幸雄は8安打2四球3三振3失点、自責点ゼロの完投で15勝目をあげる。
桝嘉一が5打席1打数1安打3得点3四球1死球で5打席連続出塁を記録した。桝は通算1927打数451安打で404四球13死球を記録している。通算打率は2割3分4厘、通算出塁率は3割7分である。出塁率から打率を引いた差が「IsoD」と呼ばれる指標で、桝の1.36は驚異的な数値である。歴代でも王貞治は1.45と飛び抜けているが清原は1.17、落合は1.11、松中は0.95、野村は0.80。四球を選ばないイチローはNPBで0.68、MLBで0.43と低い。四球選びの名人と言われる千葉茂でも1.01、大杉に「月に向かって打て」と指導したことで知られる飯島滋弥は1.09、当ブログが戦前では最も価値の高い選手と認めている山口政信でも1.26です。因みに筆者の東京六大学準硬式野球リーグ戦での記録は通算200打数37安打23四死球でIsoDは0.84とイチローよりも高い(笑)。当時はセイバーメトリクスから生まれた「IsoD」という言葉は知りませんでしたが、出塁率が打率を1割上回ることを目標にしていました。
*村松幸雄は自責点ゼロの完投で15勝目をあげる。
*桝嘉一が5打席連続出塁を記録した名古屋打線。桝嘉一の四死球欄は「*4」となっていますが「*」は死球を表します。
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