１６年 朝日vs大洋 １回戦

4月14日 （月） 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 計
0 2 1 2 0 0 3 0 0  0   0   0   0  8 朝日 3勝5敗 0.375 井筒研一 山本秀雄
0 1 6 0 0 0 0 1 0  0   0   0  1X 9 大洋 5勝2敗 0.714 石原繁三 浅岡三郎 古谷倉之助

勝利投手 古谷倉之助 1勝0敗
敗戦投手 山本秀雄     2勝1敗

二塁打　（朝）鬼頭　（大）森田
三塁打　（大）古谷
本塁打　（朝）五味　1号　（大）野口　1号

勝利打点　なし

古谷倉之助、投打に活躍

　朝日は2回、二死後鬼頭政一がストレートの四球で出塁、前田諭治もストレートの四球を選んで二死一二塁、伊勢川眞澄が中前にタイムリーを放って1点を先制、井筒研一が左前にタイムリーを放って2-0、朝日は早くも先発の石原繁三をあきらめて二番手として浅岡三郎を投入、坪内道則は遊ゴロに倒れてスリーアウトチェンジ。 

　大洋は2回裏、先頭の森田実が左中間に二塁打、村松長太郎の遊ゴロをショート前田が一塁に悪送球して無死一三塁、柴田多摩男は浅い右飛に倒れるが、浅岡の一ゴロの間に三走森田が還って1-2とする。

　朝日は3回、五味芳夫がワンボールからの2球目を左翼スタンドに叩き込んで3-1とする。

　大洋は3回裏、先頭の石井豊が四球で出塁、濃人渉は三振倒れるが、黒澤俊夫が中前打、高橋輝彦が左前にタイムリーを放って2-3、森田が四球を選んで一死満塁、村松が押出し四球を選んで3-3の同点、柴田に代わる代打野口二郎がレフトスタンドに満塁ホームランを放って7-3と大逆転する。

　朝日は4回、先頭の鬼頭が左中間に二塁打、前田が四球を選んで無死一二塁、伊勢川が中前にタイムリーを放って4-7、一走前田は三塁に進んで無死一三塁、井筒は三振に倒れるが、トップに返り坪内の中犠飛で5-7とする。

　朝日は4回から先発の井筒に代えて二番手として山本秀雄をマウンドに送る。その山本が素晴らしいピッチングを見せた。4回は三者凡退、5回は2つのエラーと四球で一死満塁のピンチを迎えるが苅田久徳を投ゴロ併殺に打ち取る。6回も三者凡退。

　朝日は7回、先頭の五味が四球で出塁、室脇正信が三遊間を破ると一走五味は三塁に進んで無死一三塁、大洋はここで浅岡から三番手の古谷倉之助にスイッチ、室脇が二盗、キャッチャー佐藤武夫からの送球が悪送球となって三走五味が還り6-7としてなお無死三塁、灰山元章は四球、村上重夫のピッチャー強襲ヒットで三走室脇は動かず無死満塁、鬼頭が右前にタイムリーを放って7-7の同点、一走鬼頭がキャッチャー佐藤からの牽制に刺され、前田は二飛に倒れるが、伊勢川が四球を選んで二死満塁、山本の三塁内野安打で8-7と逆転に成功する。

　山本の前に7回も三者凡退に抑えられた大洋は8回、先頭の野口が四球を選んで出塁、古谷が右中間に同点三塁打を放って8-8と追い付く。

　この後は山本秀雄と古谷倉之助の投げ合いが続く。古谷は10回、11回と先頭打者にヒットを許すが共に併殺で切り抜ける。山本は9回、10回を三者凡退、11回二死後濃人に左前打を許すが無失点、12回も三者凡退に抑える。

　朝日は13回表、一死後室脇が中前打、灰山が左前打を放つが、村上は一邪飛、鬼頭も右飛に倒れてこの回も無得点。

　大洋は13回裏、一死後古谷が左前打で出塁、トップに返り苅田が三塁線にセーフティバント、ピッチャー山本が拾って一塁に送球するがこれが高投となって白球がファウルグラウンドを転々とする間に一走古谷は三塁ベースを蹴ってホームを駆け抜け大洋が劇的なサヨナラ勝ちを飾る。


　朝日二番手の山本秀雄は9回3分の1を投げて4安打2四球2三振2失点。最後は自らの悪送球でサヨナラ負けを喫したが見事なピッチングであった。


　大洋三番手の古谷倉之助は7イニングを投げて8安打3四球6三振1失点。打っては8回に同点三塁打、13回にもヒットで出塁してサヨナラのホームを踏み、投打にわたる活躍を見せた。野口二郎の満塁本塁打と共に殊勲甲であった。










　　　　　　　　　　　　　　＊古谷倉之助は投打に活躍を見せて今季初勝利を飾る。

　　　　　＊延長13回サヨナラ勝ちした大洋打線。