4月15日 (火) 甲子園
1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 0 2 0 0 2 南海 1勝6敗 0.143 神田武夫
0 1 0 1 0 1 0 0 X 3 巨人 7勝0敗 1.000 中尾輝三
勝利投手 中尾輝三 2勝0敗
敗戦投手 神田武夫 1勝2敗
三塁打 (巨)平山
勝利打点 平山菊二 2
中尾輝三、先輩の意地
巨人は中尾輝三、南海は神田武夫が先発。京都商業の先輩と後輩による投げ合いとなった。
巨人は2回、二死後吉原正喜が三遊間を破って出塁、平山菊二が左中間に三塁打を放って1点を先制する。
南海は3回、先頭の神田が左翼線にヒット、神田はここまで代打も含めて9打席9打数無安打であったが10打席目にプロ入り初ヒットを放った。国久松一の打席で神田が二盗を試みるがキャッチャー吉原の強肩の前にタッチアウト。国久は中飛、安井鍵太郎が四球を選ぶが、鬼頭数雄は二飛に倒れてスリーアウトチェンジ。
巨人は4回、一死後吉原の遊ゴロをショート柳鶴震がエラー、平山菊二の中前打で一走吉原が三塁に向かい、センター岩本義行からの三塁送球はタイミングはアウトであったが悪送球となって一死二三塁、呉波の中犠飛で2-0とする。
巨人は6回、先頭の川上哲治が中前打、千葉茂の一ゴロをファースト村上一治が二塁に送球するがセーフ、野選が記録されて無死一二塁、吉原の左前打で無死満塁、平山の遊ゴロ併殺の間に三走川上が還って3-0とする。
南海は7回、一死後岡村俊昭の三ゴロをサード水原茂がエラー、柳に代わる代打前田貞行が中前打、神田は三振に倒れて二死一二塁、トップに返り国久の中前打で二走岡村がホームインするがセンター呉からの返球が悪送球となる間に一走前田も還って2-3とし、打者走者の国久も三塁に進んで二死三塁、しかし安井は二飛に倒れてスリーアウトチェンジ。
中尾輝三は8回の一死一二塁のピンチも凌いで5安打3四球3三振2失点、自責点ゼロの完投で2勝目をあげる。神田武夫は8回を完投して7安打3四球無三振3失点であった。ここは先輩の中尾が意地を見せた。
神田武夫がプロ入り初ヒットを放って一塁に出塁し、二盗を試みて失敗した事実は本日初めて明かされた史実です。何らかの記録集で神田武夫の盗塁失敗の記録を見つけたとしても、それがプロ入り初ヒットの場面のものであったことはスコアカードから掘り起こしていかなければ判明しません。神田武夫の運命については当ブログの読者であればご存知の方が多いと思いますのでここでは省きますが、何事にも手を抜かない生真面目な性格であったことが読み取れます。休めと言われて休むような男ではなかったことだけは間違いない。
*中尾輝三は5安打完投で京都商業の後輩である神田武夫に投げ勝ち先輩の意地を見せる。
*神田武夫は第一打席でプロ入り10打席目にして初ヒットを放つが盗塁に失敗する。
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