4月21日 (月) 後楽園
1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 1 0 1 0 2 0 1 5 大洋 9勝2敗 0.818 古谷倉之助 浅岡三郎 野口二郎
0 0 1 1 0 0 1 0 0 3 黒鷲 2勝9敗 0.182 亀田忠
勝利投手 野口二郎 4勝1敗
敗戦投手 亀田忠 2勝4敗
二塁打 (黒)寺内
本塁打 (大)佐藤 1号 (黒)富松 1号
勝利打点 佐藤武夫 1
佐藤武夫、決勝ホームラン
大洋はこれまでリリーフに回っていた古谷倉之助が今季初先発、スタメンセカンドには中村信一が苅田に代わって入り一番。一方、黒鷲はエース亀田忠で応戦する。午後1時ちょうど、横沢三郎プレートアンパイヤの右手があがり、プレイボール。翌日の読売新聞によるとこの試合の二階席には国民学校の生徒が招待された。昭和16年3月1日に国民学校令が公布され、4月から国民学校が発足した。当時のプロ野球は、国策と付き合いながら生き延びていったのである。
大洋は3回、先頭の古谷がツースリーから四球を選んで出塁、柴田多摩男が送って一死二塁、村松長太郎は右飛に倒れるが、トップに返り中村信一が左前にタイムリーを放って1点を先制する。
黒鷲は3回裏、二死後富松信彦が右翼スタンドに同点ホームランを叩き込んで1-1と追い付く。
黒鷲は4回、先頭のサム高橋吉雄の三ゴロをサード高橋輝彦がエラー、サム高橋は捕逸で二進、中河美芳が左翼線にタイムリーを放って2-1と勝ち越しに成功する。
大洋は5回、先頭の森田実がツースリーから四球を選んで出塁、古谷が送って一死二塁、柴田に代わる代打西岡義晴の投ゴロで二走森田が飛び出し二三塁間で挟殺プレー、森田はタッチアウトとなるが良く粘って時間を稼ぎ、打者走者の西岡は二塁に進む。村松の遊ゴロをショート山田潔が一塁に悪送球する間に二走西岡が還って2-2の同点に追い付く。
大洋は5回の守備から佐藤武夫がマスクを被り、一死を取ったところで先発の古谷から浅岡三郎にスイッチする。
黒鷲は6回、先頭の小島利男が三遊間に内野安打、サム高橋は中飛に倒れるが、中河が中前打を放って一死一二塁、大洋はここでセカンドの中村に代わって苅田久徳が登場、竹内功は一邪飛、清家忠太郎は投ゴロに倒れてスリーアウトチェンジ。
大洋は7回、先頭の佐藤がレフトスタンドにホームランを叩き込んで3-2、村松が中前打、トップに返り苅田が送って一死二塁、石井豊の中前打で一死一三塁、濃人渉が中前にタイムリーを放って4-2とする。
黒鷲は7回裏、先頭の山田が中前打で出塁、亀田の左翼線ヒットで山田が三塁に走り無死一三塁、トップに返り寺内一隆の左翼線二塁打で3-4としてなお無死二三塁と逆転のチャンス、打席には3回に本塁打を放っている二番富松を迎え、カウントワンストライクツーボールとなったところで大洋ベンチは浅岡に代えてエース野口二郎を投入、レフトも黒澤俊夫から織辺由三に代える。富松はファウル2本で粘るがツースリーから三振、三番小島も三振、四番サム高橋は左飛に倒れてスリーアウトチェンジ。
大洋は9回、先頭の濃人の三ゴロをサード竹内が一塁に悪送球して濃人は二塁に進み一死後三盗に成功、キャッチャー清家からの送球が逸れる間に濃人が還って5-3と突き放す。
8回を三者凡退に抑えた野口二郎は9回も寺内に中前打1本を許しただけで無失点、3イニングを投げて1安打無四球2三振無失点の好リリーフで4勝目をあげる。
大洋は5連勝で勝率を8割台に乗せ、首位巨人に迫ってきた。翼と金鯱が合併して選手層が厚くなり、ふんだんに選手交代を活用している。この試合でも二番手マスクの佐藤武夫が決勝本塁打を放ち、6回に苅田久徳が入って試合の流れを変え、最後はエース野口二郎で締めくくった。
*好リリーフを見せた野口二郎は今季4勝目をあげる。
*選手交代が機能している大洋打線。
0 件のコメント:
コメントを投稿