明日は恒例の「昭和20年代野球倶楽部」の会合が開催されます。同会は、「BIBLIO」の店主であるO氏が主宰しており、「野球の記録で話したい」のH氏、スポーツ報知のH記者等、多彩なメンバーが集まり、筆者も毎回参加させていただいております。
明日のテーマは「野球殿堂」ということで、各人が「こいつを殿堂入りさせろ」の喧々諤々の議論となることは目に見えていますので、当ブログとしても「殿堂入りしていないベストナイン」を発表させていただきます。
左投手 江夏豊
ピート・ローズの復権が難しいのと同じくらいの確率で江夏の殿堂入りがない理由は皆様ご存知のところだと思います。当ブログは日本野球史上左投手を七人選ぶとしたら守山恒太郎、小川正太郎、内村祐之、嶋清一、荒巻淳、金田正一、江夏豊であると考えており、一人選ぶなら江夏豊であると考えています。七人の内、殿堂入りしていないのは江夏だけとなります。
右投手 森弘太郎
当ブログの読者であれば、寧ろ森弘太郎は当然殿堂入りしていると思っていた方の方が多いのではないでしょうか。エアポケットに入りこんだように忘れられた存在となっています。
捕手 バッキー・ハリス
外国人選手の殿堂入りも明日の議論の対象となるのは必至の情勢ですが(笑)、外国人選手殿堂入り第一号はバッキー・ハリスでなくてはならない。
一塁手 森田定雄
ご存知「最も無名の最強打者」。同じく岐阜商業の松井栄造が殿堂入りしていないのも不思議です。
二塁手 基満男
理由は至極単純で、筆者がプロ野球史上最も好きな選手だからです。実績からいっても選ばれない理由を探す方が困難でしょう。他にも桜井、国貞、大下、住友と候補は目白押しです。少し前でしたら君島一郎でしたが、「日本野球創世記」を著した功績が認められて2009年に殿堂入りしました。
三塁手 掛布雅之
順当であれば年齢的にそろそろ順番が回ってくるところですが無理でしょうね。千葉県市川市の中学生であった筆者は習志野高校時代からよく知っています。同級生が「掛布はいい、掛布はいい」と絶叫していました。当時の新聞記事では「テスト生」扱いでしたがドラフト6位になっているのも不思議です。
遊撃手 大橋穣
ショートの守備に革命を起こした選手として知られていますが亜細亜大学時代は当時の東都記録となる20本塁打を記録するスラッガーでした。1971年10月17日(日)の日本シリーズ第五戦で四人外野をやった際、王貞治の右空間ライナーをキャッチして「史上最長のショートフライ」として知られています。筆者はこの試合を後楽園球場のライトスタンドで観戦しており、目の前で大橋が王のラインドライブをキャッチしたシーンを目撃しました。筆者の角度からは、捕った瞬間大橋が「ニヤリ」としたのが見えました。
外野手 桝嘉一、尾茂田叶、小林茂太
外野部門の選出が最も簡単でした。すんなりと三人が決まりました。
桝嘉一の通算IsoDは1.36で、四球の多かった当時でもずば抜けています。
当ブログでは毎月、月間MVPを表彰していますが、昭和12年~15年の打撃部門で複数回受賞したのは景浦将(2回)、川上哲治(4回)、尾茂田叶(2回)、鬼頭数雄(2回)であり、尾茂田叶は殿堂入りするのが当然の実績を残しています。鬼頭数雄もですが。
小林茂太の勝負強さは殿堂入りの資格十分です。当ブログが「戦前最強のクラッチヒッター」と呼んでいるのはご存知のところでしょう。
私もバッキー・ハリスが殿堂入りを推しますね。それと、湯浅禎夫ですね。湯浅はアマでの実績だけでも充分殿堂入りの資格があると思うのです。毎日の監督時代に起こした「平和台事件」(之は審判団側にも大きな責任有)が尾を引いているとも言われていますが、人間誰しも叩けばホコリが出る、という言葉があるように、景浦將が殿堂に選出される時、当時の内村祐之コミッショナーが一時期サボタージュを起こした景浦を指して「手抜きをした選手を殿堂入りさせてはイカン」と強硬に反対を主張したそうです。
返信削除まぁ、その後の殿堂入りした人物の中には、現役時代は絶えず黒い噂が流れていた者もいますが・・・。
日本の野球殿堂の定義がよくわかりませんが、物故者については語り継ぐ人がいなければ、結局選出されずに歴史の中に埋もれてしまいますね。
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本日の会合でも湯浅禎夫の名前は出ました。すぐに「渡辺大陸も」という声が出るような会合です。とにかく誰かが発言すると輪をかけて次から次へと話題が発展していきます(笑)。
削除殿堂入りの定義についても色々な意見が出ましたが、例えば投手の殿堂入り一覧を見てみると、その時代に誰しもが「エース」と認めている投手が選ばれているというのが私の見解です。平松と松岡弘は抜けていますが。小野正一を推す声も多いのですが、毎日時代に真のエースであったかという点に疑問が残ります。