4月21日 (月) 後楽園
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 計
0 0 0 3 0 0 0 0 0 0 3 6 阪急 7勝4敗 0.636 森弘太郎
3 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 3 名古屋 4勝7敗 0.364 松尾幸造 西沢道夫
森弘太郎 4勝0敗
西沢道夫 1勝3敗
二塁打 (名)吉田2
勝利打点 伊東甚吉 1
ファインプレー賞 (急)黒田健吾 1
森田定雄、2点タイムリー2発
名古屋は初回、二死後桝嘉一が左前打、大沢清が中前打を放って二死一二塁、吉田猪佐喜がセンター左奥に二塁打を放ち二者生還して2-0、三浦敏一がセンター右にタイムリーを放って3-0とする。
3回まで無安打の阪急は4回、先頭のフランク山田伝が四球で出塁、田中幸男は右飛、井野川利春は三振に倒れるが一走山田が二盗に成功、キャッチャー三浦からの送球が逸れる間に山田は三塁に進み、黒田健吾が四球を選んで二死一三塁、伊東甚吉の右前タイムリーで1-3、黒田は三塁に進んで二死一三塁、阪急ベンチは石井武夫に代えて森田定雄を代打に起用、一走伊東が二盗を決めて二死二三塁、森田が中前に同点の2点タイムリーを放って3-3と追い付く。
名古屋は5回から先発の松尾幸造に代えて西沢道夫を投入、その西沢が素晴らしいピッチングを見せて阪急打線を10回まで無安打に抑える。
阪急先発の森弘太郎も中盤から立ち直り、4回までは7安打を喫したが5回~10回を2安打無失点に抑えて試合は延長1回に突入する。
阪急は11回表、一死後田中が中前打で出塁、井野川の三ゴロをサード芳賀直一がエラー、黒田の三ゴロも野選を誘い一死満塁、伊東の二前へのスクイズバントが内野安打となって1点を勝ち越し4-3、森田が左前に止めの2点タイムリーを放って6-3とする。
森弘太郎は11回裏の名古屋の反撃を三者凡退に退け、9安打1四球1三振の完投で開幕から無傷の4連勝を飾る。
伊東甚吉が3打数2安打2打点で勝利打点を記録、森田定雄が2点タイムリーを2本放って4打数2安打4打点の活躍を見せた。伊東の勝利打点はスクイズが内野安打となったもので、真の殊勲打は森田定雄となります。当ブログは森田定雄を「最も無名の最強打者」と呼んでおり、「殿堂入りしていないベストナイン」でも一塁手部門に選出しています。4月15日の名古屋3回戦では森田がスクイズで勝利打点を記録しましたが真の殊勲打は伊東甚吉でした。
まだ1回戦のカードが行われていない対戦もありますが本日から4回戦のカードが組まれています。今季から8球団に減少して東西2試合で進行していきますが、春の時点では今季も満州遠征が予定されており、昨年の徹は踏むまいと試合消化を早めていると考えられます。
昭和16年2月6日付け読売新聞は「満州、地方へ進出 本年度の方針決る」の見出しで「満州リーグを今夏も引続いて挙行する」と伝えています。一方で、4月16日付け読売新聞の「白線」というコラムでは、「亀田といい長谷川といい米政府の帰国命令によって揃って6月12日の船で帰米することに決定している」とも書かれているように、戦争の足音は日増しに高くなってきています。但し4月16日の記事では「シーズン半ばで帰国せねばならぬ両投手も残念であろうが、ファンにとっても名残り惜しい次第だ。」と結ばれているように、まだ呑気なところもあったようです。
*森弘太郎は延長11回を完投して4勝目をあげる。
*森田定雄が4打点を記録した阪急打線。
0 件のコメント:
コメントを投稿