5月12日 (日) 後楽園
1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 0 0 1 0 1 ジャイアンツ 15勝8敗 0.652 スタルヒン
2 0 0 0 0 1 0 0 X 3 名古屋 15勝7敗1分 0.682 松尾幸造 村松幸雄
勝利投手 松尾幸造 3勝2敗
敗戦投手 スタルヒン 8勝2敗
セーブ 村松幸雄 1
三塁打 (名)中村
勝利打点 大沢清 4
大沢清、快打一番!
昭和15年ペナントレースは現在のところジャイアンツが15勝7敗の6割8分2厘で首位、名古屋が14勝7敗1分、セネタースが14勝7敗3分の6割6分7厘で二位タイ、四位の阪急も14勝8敗3分で6割3分6厘と浮上してきて大混戦となってきた。本日はジャイアンツと名古屋による大一番となる。ジャイアンツは満を持して4月21日以来の登板となるスタルヒンが先発、名古屋は松尾幸造が先発する。
名古屋は初回、先頭の石田政良が中前打を放って出塁、村瀬一三はツーナッシングと追い込まれながら粘って四球を選び無死一二塁、桝嘉一が投前に送りバントを決めて一死二三塁、大沢清はワンストライクワンボールから10球連続ファウルで粘り、ボール一つを選んで14球目をライトに2点タイムリー、名古屋が2点を先制する。
名古屋先発の松尾幸造は翌日の読売新聞によると「肩を害している」ようだが6回まで平山菊二と吉原正喜に内野安打を許したのみで無失点に抑える。
名古屋は6回裏、先頭の中村三郎の当りは右中間を深々と破り、センター林清一からの返球が乱れる間に一気にホームに還って3-0とする。記録は三塁打と林のエラー。
ジャイアンツは7回、先頭の川上哲治が四球を選んで出塁するが林は中飛、吉原は左飛、平山は遊ゴロに倒れる。
ジャイアンツは8回、二死後水原茂が左前打で出塁、千葉茂が四球を選んで二死一二塁、中島治康が中前にタイムリーを放って1-3とする。
ジャイアンツは9回、一死後吉原が左前打を放って出塁、平山が四球を選んで一死一二塁、名古屋ベンチがここで好投を続けてきた松尾に代えて村松幸雄をマウンドに送ればジャイアンツもスタルヒンに代えて永澤富士雄を代打に送る。永澤は三ゴロに倒れて平山が二封、トップに返り白石敏男がツースリーから四球を選んで二死満塁、しかし水原はワンワンからの3球目、中飛を打ち上げて万事休す、名古屋が大一番を制して単独首位の座に躍り出る。
10球ファウルで粘って先制打を放った大沢清、肩を痛めていながら懸命のピッチングを見せた松尾幸造、好リリーフの村松幸雄と、名古屋の気魄が勝ったゲームであった。
*松尾幸造は気魄のピッチングで3勝目、村松幸雄には当ブログルールによりセーブが記録される。
*大沢清はワンストライクワンボールから10球ファウルで粘って先制打を放つ。「X」はストライク、「・」はボール、「△」がファウル。
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