2012年9月30日日曜日

三冠への道 2012 ⑮



 さあ皆さん、⑭で指摘させていただいたとおりミゲール・カブレラの連続ホームラン無しは7試合で終了し、本日第43号スリーランを放って再び三冠王の座に返り咲きました。内角の厳しいコースを低い弾道でレフトスタンドに一直線のラインドライブでした。今季通算609打数199安打、打率3割2分7厘で二位マイク・トラウト3割2分1厘、三位ジョー・マウアー3割2分を引き離して首位打者をキープ、打点は136打点に伸ばして二位ジョシュ・ハミルトンと11打点差、本塁打は43本でハミルトンに並びました。


 タイガースは残り4試合、ハミルトンのホームラン次第となってきました。レンジャーズは本日雨で順延となって明日はエンゼルスとダブルヘッダー、最後はアスレチックスとの三連戦を残しています。エンゼルス、アスレチックス共にワイルドカード争いの最中なので簡単には打たせてくれませんが、ハミルトンには5月8日のオリオールズ戦のようにツボにはまれば5打数5安打8打点4本塁打の爆発力がありますので最終戦まで結果は分かりません。


 ジャスティン・バーランダーが17勝目をあげて今季通算238回3分の1で239奪三振、防御率2.64、WHIP1.06としました。ホワイトソックスとの地区優勝争い次第では最終戦の10月3日のリリーフ登板があるかもしれませんが本日が今季最終登板の可能性が高い。このローテーションならディビジョン・シリーズ初戦から行けます。タイガースの場合はワイルドカードの可能性がありませんのでディビジョンシリーズ進出はホワイトソックスを破っての地区優勝しかありません。2年連続アメリカン・リーグサイ・ヤング賞の可能性がありますが、昨年の24勝5敗、250奪三振、防御率2.40で投手三冠、WHIPも0.92と比べると大きく内容が劣ります。今季は終盤になって帳尻を合わせてきた印象も強く、記者投票は伸びない可能性があります。昨日20勝をマークしたジェレッド・ウィーバーは今季通算20勝4敗、187回3分の2で141奪三振、防御率2.73、WHIP1.00です。数字的にはバーランダーを大きく下回りますが今季の安定身は抜群であり、WHIP1.00を頼りとして当ブログはジェレッド・ウィーバーをサイ・ヤング賞候補に推しています。


 ピッチングの凄味ではバーランダーが上なので今季の数字単体だけを見ればバーランダーでも納得ですが、どうも今季のピッチングでは2年連続の壁を乗り越えるのは難しいのではないかと考えています。1999年~2002年のランディ・ジョンソンの4年連続以降で2年連続サイ・ヤング賞を獲得したのは2008年、2009年のナ・リーグのティム・リンスカムだけですが、リンスカムの場合は2008年が227回で265奪三振、防御率2.62、WHIP1.17、2009年が225回3分の1で261奪三振、防御率2.48、WHIP1.05と圧倒的な奪三振率に加えて防御率、WHIPを大きく伸ばしていることが2年連続受賞の要因でした。


 バーランダーの投票順位を下げた場合、誰が上位に浮上するかがポイントとなります。デービッド・プライスとフェリックス・ヘルナンデスは共にWHIPが1.10なのでバーランダーとの比較でバーランダーより上位にはしにくい。ジェレッド・ウィーバーは投球回数と奪三振で劣りますがこれはピッチングスタイルの違いに起因していることは誰でも理解していることであり、バーランダーの上位に名前を書き易いのではないでしょうか。投球回数が200回に届かなかったので最初からオミットされてしまう可能性はありますが。










*2008年、2009年二年連続でナショナル・リーグサイ・ヤング賞を獲得したティム・リンスカムのサインボール。















 

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