5月27日 (月) 後楽園
1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 名古屋 20勝11敗1分 0.645 松尾幸造 村松幸雄
0 0 0 0 0 0 1 0 X 1 阪急 18勝11敗3分 0.621 森弘太郎
勝利投手 森弘太郎 10勝3敗
敗戦投手 松尾幸造 3勝4敗
二塁打 (名)吉田
勝利打点 なし
名古屋が敗れてジャイアンツの春季優勝が決定
ジャイアンツに首位の座を奪われた名古屋はこの試合に勝って第二試合のジャイアンツvsセネタース戦の結果を待ちたいところ。
名古屋は初回、一死後村瀬一三が左翼線にヒット、桝嘉一が四球を選んで一死一二塁、大沢清の二ゴロの間に二者進塁し、吉田猪佐喜がストレートの四球で二死満塁、しかし中村三郎は右飛に倒れる。3回は二死後桝がピッチャー強襲ヒットを放つが大沢は遊ゴロ、5回は二死後三浦敏一が左前打を放つが芳賀直一は中飛に終わる。
名古屋は6回、先頭の桝の遊ゴロをショート下村豊がエラー、しかしエンドランで大沢は三直、「5-3」と渡ってダブルプレー、直後に吉田が左中間に二塁打を放つが中村は遊飛に終わる。2回、5回、7回は三者凡退でここまで無得点が続く。
名古屋先発の松尾幸造に6回まで無得点に抑えられてきた阪急は7回裏、先頭の下村が四球を選んで出塁、森弘太郎が送って一死二塁、名古屋ベンチはここで力投の松尾を下げて村松幸雄をマウンドに送る。トップに返り中島喬に代わる代打浅野勝三郎の当りは遊ゴロ、これをショート村瀬が一塁に悪送球する間に下村が還って1点を先制する。
森弘太郎は8回、9回の名古屋の反撃を吉田のヒット1本に抑えて、結局5安打2四球1三振、今季4度目の完封で10勝目をあげ、この瞬間、昭和15年春季シリーズにおけるジャイアンツの優勝が決まった。
昭和14年から一シーズン制となっていますが、実際にはシーズンを春季、夏季、秋季に分けてそれぞれ優勝を決めて個人表彰を行っています。歴史に残っているのはシーズン記録だけですが。15年春季の優勝はジャイアンツ、首位打者は鬼頭数雄となっています。完全な一シーズン制となるのは昭和21年からとなります。
歴史に残らない春季シリーズとは言え優勝を逃した名古屋の初優勝は、昭和29年までお預けとなったのである。
*森弘太郎は今季4度目の完封で名古屋打線を完封、10勝目をあげる。この瞬間昭和15年春季の優勝はジャイアンツに決定した。
*森弘太郎に封じ込められて優勝を逃した名古屋打線。
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