１４年 南海vsライオン ２回戦

4月1日 （土） 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 計

0 0 0 0 0 0 0 0 0  0   0  0 南海       ２勝５敗１分 0.286 宮口美吉

0 0 0 0 0 0 0 0 0  0   0  0 ライオン ４勝２敗３分 0.667 菊矢吉男

宮口、菊矢、相譲らず

　南海は初回、二死後岡村俊昭が左前打で出塁するがピッチャー菊矢吉男の牽制にタッチアウト。2回、この回先頭の四番鶴岡一人が中前にプロ入り初安打を放つが後続無し。3回～5回は菊谷の剛球に無安打に抑えられる。

　ライオンは初回、先頭の坪内道則が中前打で出塁、一死後水谷則一の遊ゴロで坪内は一気に三塁を狙うがファースト中村金次からの送球に刺されて6-3-5のダブルプレーが記録される。2回、鬼頭数雄の四球と玉腰年男のバントヒットを室井豊が送って一死二三塁とするが菊谷の遊ゴロでホームに突っ込んだ鬼頭がショート小林悟楼からの送球に刺され、中野隆雄四球で二死満塁とするが山本尚敏はノースリーから三振に倒れてスリーアウトチェンジ。3回も二死から水谷、鬼頭が連続中前打を放って二死一二塁とするが、水谷がディレードスチールを狙ったのか1-5と送られてタッチアウト。4回、5回は三者凡退に終わる。

　南海は6回、二死後岡村が左前打を放って二盗を決めるが後続無し。7回以降11回まで無安打に抑えられる。

　ライオンは6回から10回までノーヒット。最終11回裏、一死後西端利郎が四球を選んで代走に岡本利之を起用、水谷の右前打で一死一二塁とサヨナラのチャンスをつかむが期待の鬼頭は遊ゴロに倒れ5-4-3と渡ってダブルプレー。試合終了を告げるサイレンが高々と鳴り響く。

　宮口美吉は3安打6四球4三振。菊矢吉男は3安打7四球11三振の力投であった。ライオンは二試合連続引分けとなった。

　翌日の読売新聞・鈴木惣太郎の論評によると「菊谷の投球コンビネーションを眺めているとイン・シュートを利かせて打者をぎりぎりと攻めつけ、南海の打者が手許を抉（えぐ）られて苦しまぎれに後退すると急遽鋭きアウト・ドロップ又は外角を衝く快速球を以て打者を・・・」「一方・・・宮口は・・・得意のイン・ドロップを存分に極め込んで」とのことです。

　　　　　　　　　　＊宮口美吉、菊矢吉男の投げ合い。