混戦となった今節は、金鯱が3勝1敗、イーグルスが2勝1敗、阪急が2勝1敗、ジャイアンツが3勝2敗、セネタースが2勝2敗、ライオンが1勝1敗1分、名古屋が1勝2敗、南海が1勝3敗1分、前節快進撃のタイガースが1勝3敗であった。
週間MVP
投手部門
ライオン 菊矢吉男 1
今節2試合に登板。20回を投げて8安打10四球19三振、失点ゼロ、自責点ゼロとパーフェクトな内容であった。1日の南海戦は延長11回0対0の試合を3安打7四球11三振で完投、8日のジャイアンツ戦は5安打3四球8三振の完封勝利であった。
打撃部門
金鯱 古谷倉之助 1
今節16打数6安打2得点6打点、三塁打2本、本塁打1本。
1日の名古屋戦では4回に先制本塁打、9回は二死満塁から走者一掃の逆転三塁打。8日の南海戦では初回に決勝の2点タイムリー三塁打を放つ。
ジャイアンツ 川上哲治 1
今節20打数12安打4得点10打点、二塁打3本、三塁打1本。今季通算39打数16安打、打率4割1分で首位打者に躍り出る。いよいよ打撃の神様が開眼した。
殊勲賞
阪急 高橋敏 1
1日のセネタース戦で3安打1四球5三振の完封勝利。3月28日の金鯱戦に続いて2試合連続完封。
セネタース 北浦三男 1
今節16打数7安打2得点2打点2四球。10日のセネタース戦では5打数4安打1得点1打点。
敢闘賞
金鯱 磯部健雄 1
10日のタイガース戦では6回からリリーフに登板して3イニングを無失点で切り抜け逆転勝利を呼び込む。現行ルールでは勝利投手が記録されるが惜しくも三番手の中山正嘉に記録されたため「幻の1勝」となり、通算成績0勝1敗で引退することとなる。3月30日のタイガース戦でも翌日の読売新聞で鈴木惣太郎が「新人磯部が一人必死懸命の努力に終始している」と論評している。
金鯱 中山正嘉 1
今節3勝0敗、2完投勝利。今節首位の金鯱の全勝星をあげる。
イーグルス 亀田忠 1
今節2勝0敗、2完投勝利。4日のセネタース戦では延長11回を完投。
技能賞
ジャイアンツ 中山武 1
10日の南海戦、ジャイアンツは13対4から13対11に追い上げられ8回にはスタルヒンまで注ぎ込んで防戦したがそのスタルヒンも代わってからタイムリーと押し出し。万策尽きた藤本定義監督はキャッチャーを中山武に交代する。途端にスタルヒンは立ち直り三振で二死満塁のピンチを切り抜け、9回も2三振で三者凡退。中山のリードがチームのピンチを救ったのである。
この試合が中山武の現役最後の試合となった。
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