(前項から続く)ところがどっこい、ここから小川淳司が本領を発揮します。高田監督時代の借金を返済し、98試合で勝率6割2分1厘を記録しました。こうなるとマスコミは手のひらを返したようにいいことばかりを書き連ねます。小川淳司に関する情報が頻繁に伝わるのは私にとっては非常に助かる訳でもありますが。とにかく、選手からの信頼感が抜群のようです。これを私は「人間力」と呼んでいます。
あの優勝チームからは、2年で決勝戦で優勝を決めるサヨナラヒットを放ったショートの下山田も東都大学リーグに進みましたがあまり活躍は聞きませんでした。私と同学年ですが、この世代は静岡商業の久保寺、大石、東洋大姫路の弓岡、銚子商業の宇野、東海大相模の原と名内野手を数多く輩出しています。同じく2年で不動の四番・福田はその後は消息を聞きません。小川と同期の三番菱木氏(甲子園の決勝では七番でしたが)は東都大学の準硬式(中央だったと思いますが)に進み、練習試合で対戦したことがあります。考えてみれば小川が中央の硬式に進み、菱木氏は準硬にいったようです。早稲田の準硬には神宮に行ってもおかしくないレベル、素質的にはプロでも十分通用しそうな連中がごろごろしていますが、話を聞くと、「野球は高校までで十分やった、後は気楽に楽しみたい」というようなことを言っていました。本音では無いと思いますが、プロに手が届くか届かないかという連中の方が、私などのように全く論外というレベルよりも遥かに悩みのレベルが高いのでしょう。まぁ、論外の方が遥かに気楽な立場でいられることだけは間違いありませんが。
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