2011年8月16日火曜日

14年 セネタースvsジャイアンツ 2回戦

4月11日 (火) 甲子園


1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 1 1 0 0 0 1 0 3 セネタース  7勝5敗 0.583 金子裕 野口二郎
2 0 0 3 1 0 0 0 X 6 ジャイアンツ 9勝4敗 0.692 スタルヒン


勝利投手 スタルヒン 4勝2敗
敗戦投手 金子裕      3勝3敗


二塁打 (セ)野口 (ジ)千葉、水原


川上哲治、9打数連続ヒット


 首位を行くジャイアンツと半ゲーム差で追うセネタースによる首位攻防戦。

 ジャイアンツは初回、先頭の白石敏男が四球で出塁して二盗に成功、一死後千葉茂がセンター右奥に二塁打を放って1点を先制、二死後川上哲治の中前タイムリーで2-0とする。川上はこれで9打席連続出塁・8打数連続安打。

 セネタースは3回、先頭の金子裕の遊ゴロをショート白石敏男がエラー、柳鶴震が送って横沢七郎は四球、苅田久徳は三振に倒れるが森口次郎が左前にタイムリーを放って1-2とする。更に4回、先頭の尾茂田叶が四球で出塁、野口二郎の右翼線二塁打で尾茂田が還って2-2の同点とする。生還した尾茂田としては野口を打者でも使えると苅田に進言しただけに嬉しいホームインだったのではないでしょうか。翌日の読売新聞によると「(カウント)ワンスリーからのヒットエンドラン」(当ブログでは日本式カウントコールを採用しております。読売新聞の表記は「1-3」)だったとのこと。スリーボールなのでランエンドヒットだったかもしれない。

 ジャイアンツは4回裏、先頭の川上が右前打で出塁、これで川上は10打席連続出塁・9打数連続安打、どこまで続くのか。平山菊二が送って井上康弘四球、吉原正喜の左前打で一死満塁、スタルヒンが中前に2点タイムリーを放って4-2、二死後水原茂の右中間二塁打で吉原が還って5-2とする。

 セネタースは5回から先発の金子裕に代えて野口二郎をマウンドに送る。

 ジャイアンツは5回、先頭の中島治康が中前打で出塁、川上は中飛に倒れて連続記録は終了。平山が左前打で続いて一死一二塁、井上の一ゴロはファースト佐藤武夫から二塁ベースカバーのショート柳に渡って平山は二封、しかし柳からの一塁転送が悪送球となる間に中島が還って6-2とする。

 セネタースは8回、柳、横沢が連続右翼へのヒットで無死一三塁、苅田は一邪飛に倒れるが森口が死球を受けて一死満塁、ここで北浦三男の二ゴロに一走森口が触れて守備妨害、北浦の記録はヒットとなる。二死満塁から尾茂田が押出し四球を選んで3-6、野口に期待がかかったがここはスタルヒンが踏ん張り三振。

 スタルヒンは不調のようであったが5安打3四球1死球5三振の完投で4勝目をあげる。


 翌日の読売新聞に「この日苅田はスタルヒンの下手投げカーブに牛耳られて打てず・・・」という記述が見られる。スタルヒンが上手、横、下手と投げ分けていたことは知られているが、私はこれは戦後のピッチングのことだとばかり思っていました。少なくとも昭和14年には既に下手からカーブを投げていたようです。本日の苅田は4打数無安打でした。




          *川上哲治は9打数連続ヒットを記録する。


 






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