9月16日 (水) 甲子園
1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 0 2 0 2 4 阪神 38勝34敗2分 0.528 藤村隆男 若林忠志
0 0 1 0 0 0 1 0 0 2 南海 36勝38敗 0.486 川崎徳次
勝利投手 若林忠志 17勝10敗
敗戦投手 川崎徳次 11勝10敗
三塁打 (神)塚本
本塁打 (南)岩本 6号
勝利打点 カイザー田中義雄 4
南海は3回、先頭の荒木正がストレートの四球で出塁、トップに返り柳鶴震が右前打を放って無死一二塁、猪子利男は右飛に倒れるが国久松一が四球を選んで一死満塁、岩本義行が左前に先制タイムリーを放って1-0、続く岡村俊昭のカウントがツーボールナッシングとなったところで阪神ベンチは先発の藤村隆男を下げて若林忠志監督が自ら登板、岡村は捕邪飛に倒れる。
盲腸が回復した川崎徳次は6回まで4安打無失点の投球を続ける。
阪神は7回、先頭の若林が四球を選んで出塁、仁科栄三が送って一死二塁、三輪裕章に代わる代打御園生崇男が四球を選んで一死一二塁、トップに返り塚本の代打門前真佐人も四球を選んで一死満塁、松尾五郎の遊ゴロをショート柳が二塁に悪送球する間に三走若林に続いて二走御園生も還って2-1と逆転に成功する。松尾には1打点が記録された。
阪神は7回から大幅に守備を入れ替えた。代打に出た門前がそのままマスクを被って先発マスクのカイザー田中義雄はサードに入り、ショートの三輪裕章に代打が出たのでサードの野口がショートに回り、代打に出た御園生がライトに入りライトの松尾五郎が代打を出された塚本に代わってセンターに回る。
南海は7回裏、先頭の猪子が中前打で出塁、しかし国久松一の投ゴロは「1-6-3」と渡って二死無走者、ここで岩本義行がライトにホームランを放って2-2の同点に追い付く。
阪神は9回、先頭の門前が四球で出塁、松尾が送って一死二塁、山口政信も四球を選んで一死一二塁、藤井勇の二ゴロで山口が二封されて二死一三塁、田中が右前に決勝タイムリーを放って3-2、野口も左前に追撃のタイムリーを放って4-2とする。
ロングリリーフとなった若林忠志は6回3分の1を5安打1四球1三振1失点に抑えて17勝目をあげる。
勝利打点は決勝打のカイザー田中に記録されるが、追撃タイムリーの野口昇も並列の殊勲者であった。
岩本義行が甲子園で右方向にホームランを放った。昭和17年には関西の試合は読売新聞にはスコアだけしか掲載されていないのでオーバーフェンスであったか確定はできないもののスコアカードの記載からはオーバーフェンスであったと強く推認できる。戦前の甲子園で流し打ちのオーバーフェンスは昭和11年のジミー堀尾、12年春の北浦三男、13年秋の景浦将、17年の小暮力三に続いて5本目、戦前の甲子園球場で流し打ちのオーバーフェンスと認められる本塁打は以上の5本のみである。
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