実況中継でお伝えしたとおり、南海の北原昇は8月5日の朝日戦3回の攻撃で二盗を試みた際に負傷して途中退場し、その後公式戦には出場していません。ところが、9月5日からの三日間西宮球場で行われた東西対抗に突如として姿を現し、1回戦の延長21回引き分けの試合では8打数無安打、東軍がサヨナラ勝ちした2回戦は4打数2安打、西軍が雪辱した3回戦で4打数2安打2打点を記録、この試合で決勝打を放ったことが評価されて、この三日間を対象とする「最高殊勲戦士賞」に選出されたのです。
北原は9月12日から始まる秋季リーグ戦にも出場することがなく戦場に赴きますので、この東西対抗こそが最後のグラウンドでの姿となりました。胸を病んでいた北原昇は戦地で戦病死したと伝えられています。
昭和17年の東西対抗については稿を改めてお伝えします。
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