10月5日 (日) 中百舌鳥
1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 朝日 22勝44敗 0.333 山本秀雄
0 0 2 0 0 0 0 0 X 2 南海 30勝35敗 0.462 川崎徳次
勝利投手 川崎徳次 7勝14敗
敗戦投手 山本秀雄 5勝15敗
二塁打 (南)木村、柳
勝利打点 村上一治 9
柳鶴震、攻守に活躍
南海は初回、先頭の国久松一が四球で出塁するが安井鍵太郎の二直に戻れずゲッツー。2回は一死後木村勉がレフト線に二塁打、二死後前田貞行の左前打で一三塁とするが川崎は遊ゴロに倒れる。
南海は3回、先頭の柳鶴震が左中間に二塁打、トップに返り国久は中飛、安井は三振に倒れるが岩本義行が四球を選んで二死一二塁、ピッチャー山本秀雄からの一塁牽制球をファースト広田修三が後逸する間に二者進塁して二死二三塁、この拾い物のチャンスに村上一治が左前打、二者を迎え入れて2-0とする。
朝日は4回から4イニング連続併殺を喫して無得点のまま試合を終える。
川崎徳次は5安打2四球4三振で今季2度目の完封、7勝目をあげる。
南海守備陣が記録した4併殺は全てセカンド柳鶴震を基軸にしたものであった。4回は「1-4-3」、5回は「4-6-3」、6回は「6-4-3」、7回は二直を二塁に送って「L4-6B」。投ゴロ併殺の場合は、ファーストに投げやすいショートが二塁ベースカバーに入るケースが多いが、4回の投ゴロではセカンドの柳鶴震が二塁に入っている。大洋(旧セネタース)でもセカンドの苅田久徳が入るケースが多いがこれは苅田が巧いからであることは誰にでも理解できるでしょう。柳鶴震は年間最多失策記録の保持者であるが、一方で球界では国久松一に次ぐ強肩の持主であることから投ゴロ併殺の場合の二塁ベースカバーを任されているようだ。大洋ホエールズ時代のシピンが強肩を生かすために投ゴロ併殺の際、二塁ベースカバーに入っていたのと同じことです。
柳鶴震は打っても2打数2安打二塁打1本で決勝のホームを踏む活躍を見せた。快調南海はこれで4連勝。川崎の完封で神田武夫を休ませることができたのが大きい。
南海の四番に定着している村上一治が9個目の勝利打点を記録した。現在勝利打点トップは川上哲治の13個であるが、巨人の49勝に占める比率は2割6分5厘に過ぎない。第二位の村上は南海の30勝のうち3割に相当する9試合で勝利打点を記録しており、当代随一の勝負強さと言っていいでしょう。村上一治は東邦商業時代、昭和9年センバツ決勝の浪華商業戦で延長10回サヨナラ打を放って母校の初優勝に貢献している。勝負強さは天性のものでしょう。
*川崎徳次は今季2度目の完封で7勝目をあげる。
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