11月16日 (土) 神戸市民
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 計
0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 南海 25勝68敗6分 0.269 清水秀雄
0 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 1X 2 阪急 59勝35敗5分 0.628 橋本正吾 森弘太郎
勝利投手 森弘太郎 28勝12敗
敗戦投手 清水秀雄 11勝23敗
二塁打 (南)伊藤 (急)山田
勝利打点 なし
精密機械vs奪三振マシン
阪急は初回、西村正夫、フランク山田伝、森田定雄が三者連続三振。ここから清水秀雄の奪三振ショーが始まった。2回は日比野武、伊東甚吉が連続三振、3回は二死一二塁で森田が2打席連続三振に倒れる。
南海は2回、先頭の清水が右前打で出塁、吉川義次は左飛に倒れるが、伊藤経盛が左中間に二塁打を放って清水がホームに還り1点を先制する。阪急ベンチはここで先発の橋本正吾を下げて森弘太郎をマウンドに送る。ここから森の精密機械のような投球が始まった。
4回は無三振だった阪急は5回、一死後森が四球を選んで出塁、西村に代わる代打中島喬の三ゴロの間に森は二進、山田が左中間に同点二塁打を放って1-1とする。森田は3打席連続三振に倒れてスリーアウトチェンジ。
阪急は6回、浅野勝三郎と池田久之が三振。7回は中島、山田が連続三振で清水はここまで11奪三振を記録する。
阪急は8回、森田に代わる新富卯三郎、浅野に代わる代打山下好一が連続三振。9回も池田に代わる代打井野川利春、伊東に代わる代打田中幸男が連続三振、清水は9回で15奪三振を記録した。
一方、南海打線は森の精密機械のような投球の前に手も足も出ず9回まで無得点、延長戦に突入する。
南海打線は10回~12回まで無安打で得点はできず。
阪急は10回、中島がチーム16個目の三振。11回は井野川が17個目の三振を喫す。
阪急は12回裏、一死後中島が四球で出塁、山田の二ゴロをセカンド上田良夫がエラー、新富が四球を選んで一死満塁、山下好一の投ゴロをピッチャー清水が痛恨のエラー、三走中島がサヨナラのホームを踏む。
森弘太郎は10回3分の2を投げて5安打1四球2死球7三振無失点で28勝目をあげる。
清水秀雄は11回3分の1を完投して4安打10四球17三振であった。清水は10月11日のセネタース11回戦でも延長12回を投げて12三振無失点で0対0で引き分けている。
翌日の読売新聞は「三振十七 清水の力投空し」の見出しと共に「阪急から奪った三振数は実に十七、これは聯盟三振獲得数の最高記録であり」と伝えている。しかし、昭和13年9月16日のイーグルスvsジャイアンツ戦で亀田忠が延長14回で20奪三振を記録している。この時の12回時点での亀田の奪三振も17個であった。9回時点では13個なので、この日の清水は9回時点で15奪三振を記録しているので清水が上になります。
*森弘太郎は28勝目をあげる。清水秀雄は17奪三振を記録した。
*清水秀雄の前に17三振を喫した阪急打線。
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