11月20日 (水) 後楽園
1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 1 0 0 0 1 黒鷲 45勝50敗4分 0.474 中河美芳
0 0 0 0 0 0 0 4 X 4 金鯱 34勝59敗7分 0.366 古谷倉之助 中山正嘉
勝利投手 中山正嘉 18勝27敗
敗戦投手 中河美芳 7勝14敗
二塁打 (黒)岩垣 (金)上野
勝利打点 山川喜作 1
秘蔵っ子
金鯱先発の古谷倉之助は5回まで黒鷲打線をのらりくらりと3安打無得点に抑える。
一方、黒鷲先発の中河美芳もスローカーブが冴えて5回まで好調金鯱打線を無安打無得点に抑える。
黒鷲は6回、先頭の寺内一隆が四球で出塁、サム高橋吉雄が中前打を放って無死一二塁、中河の投ゴロをピッチャー古谷が三塁に送球するがサード倉本信護が落球して無死満塁、太田健一の中飛義で1点を先制する。
金鯱は6回裏、松元三彦が中前に初安打、五味芳夫の三前バントが内野安打となって無死一二塁、トップに返り濃人渉の投前送りバントはピッチャー中河が三塁に送球して松元は三封、室脇正信の三ゴロはサード木下政文がそのままベースを踏んで後には三封、森田実の一塁内野安打で二死満塁、しかし黒澤俊夫は二ゴロに倒れてスリーアウトチェンジ。
金鯱は7回から古谷に代えて中山正嘉をマウンドに送る。
金鯱は8回、松元が左前打で出塁、五味がストレートの四球を選んで無死一二塁、トップに返り濃人は左飛に倒れるが、室脇がツースリーから四球を選んで一死満塁、森田が中前に同点タイムリーを放ち1-1としてなお一死満塁、石本秀一監督はここで前の打席で満塁のチャンスに二ゴロに終わった四番黒澤に代えて代打に山川喜作をおくる。山川は期待に応えて中前に決勝タイムリーを放って2-1と逆転、上野義秋が左翼線に止めの二塁打を放って4-1とする。
リリーフの中山正嘉は3イニングを無安打1四球1三振無失点に抑えて18勝目をあげる。
四番黒澤俊夫に代わる代打に出て決勝打を放った山川喜作は13日の黒鷲戦では代打でタイムリー、15日の阪神戦でも延長11回に代打で同点タイムリー、16日の阪神戦ではスタメンでサードに起用されて2打数1安打2四球、そして本日の決勝タイムリーという活躍ぶりを見せいる。
1922年生まれの山川は現在18歳、活躍ぶりは戦後の巨人時代と山川武範に改名する広島時代の方が有名かもしれませんが、プロ入り直後からこの活躍であったことをお忘れなく。「Wikipedia」には「石本秀一の秘蔵ッ子」と書かれており引用先は「竹中半平『背番号への愛着』」となっています。同著には「金鯱以来の子飼いの山川」、「石本は特に山川に目をかけていたと見えて」、「秘蔵っ子というかんじであったが」などと書かれている。
翌日の読売新聞には「・・・同点とすると石本監督は秘蔵の山川を繰り出し・・・」と書かれており「山川の一打こそ洵に千金に値すべく、対黒鷲戦の快勝、対阪神戦の奇勝といい、山川の代打成功は金鯱に重大勝因を齎しその大活躍は大いに賞揚する。」とも書かれている。竹中半平先生の脳みそに「山川は石本監督の秘蔵っ子」とインプットされたのは、この記事を読んでいたからでしょう。
*四番黒澤俊夫の代打山川喜作が決勝打を放った金鯱打線。
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