11月17日 (日) 後楽園
1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 1 1 0 0 2 巨人 73勝27敗 0.730 須田博
0 0 0 0 0 0 0 1 0 1 阪神 60勝36敗3分 0.625 三輪八郎 藤村隆男
勝利投手 須田博 37勝11敗
敗戦投手 三輪八郎 14勝5敗
二塁打 (巨)吉原2
三塁打 (巨)川上(弾丸ライナー)
勝利打点 川上哲治 18
弾丸ライナー
巨人vs阪神の今季最終戦は須田博、三輪八郎の先発で午後1時45分、横沢三郎主審の右手が上がりプレイボール。
巨人は4回まで毎回ヒットを放つが3回、4回と併殺を喫して無得点。
巨人は5回、先頭の呉波が四球で出塁すると二盗を試みるがキャッチャー土井垣武からの送球にタッチアウト。更に平山菊二が四球で出塁すると二盗を試みるが又も土井垣からの送球にタッチアウト。
一方、須田は完璧な投球を見せて阪神は5回まで毎回三者凡退、すなわちパーフェクトピッチングである。
巨人は6回、一死後水原茂が三塁に内野安打、中島治康は右飛に倒れるが、川上哲治が痛烈に右中間を破る三塁打を放ち1点を先制する。
巨人は7回、先頭の吉原正喜が左前打で出塁、呉が死球を選んで無死一二塁、阪神ベンチはここで先発の三輪をあきらめて藤村隆男をマウンドに送る。平山の投ゴロで二走吉原は三封、須田が中前にタイムリーを放って2-0とする。
阪神は8回、中田金一に代わる代松木謙治郎が中前打、土井垣に代わる代打カイザー田中義雄の遊ゴロの間に松木は二進、藤村の右前打で一死一三塁、宮崎剛に代わる代打若林忠志が四球を選んで一死満塁、トップに返りジミー堀尾文人の遊ゴロをショート白石敏男が失する間に三走松木が還って1-2とする。
巨人は7回~9回にも併殺を喫して合計5併殺を記録するが阪神に快勝して秋季シリーズは対阪神戦4連勝となった。
須田博は4安打2四球3三振の完投で37勝目をあげる。
6回に川上哲治が右中間に放った三塁打は“弾丸ライナー”であった。当時、都新聞の記者であった大和球士は翌日の都新聞に「最も見ごたえのあったのは、6回、水原を還した川上の三塁打である。・・・低目の直球を川上が猛振すると、球は快音を立て、内野線を地上5尺位いの低目で飛んでいくライナーになって、そのまま球は伸びに伸びて右中間の塀に4バウンドで達したのであった。日本球界広しと云えども川上ただ一人しか打てない“弾丸ライナー”である。」と書いた。これが現在でも頻繁に使われる“弾丸ライナー”が初めて活字となった瞬間である。
*須田博は4安打完投で37勝目をあげる。
*川上哲治が6回に“弾丸ライナー」を放った瞬間。
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