11月16日 (土) 後楽園
1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 巨人 72勝27敗 0.727 泉田喜義 中尾輝三
0 0 3 0 0 0 1 0 X 4 翼 50勝37敗10分 0.575 浅岡三郎 野口二郎
勝利投手 野口二郎 31勝11敗
敗戦投手 泉田喜義 1勝1敗
二塁打 (翼)苅田
三塁打 (巨)白石、水原
勝利打点 高橋輝彦 2
横沢七郎、中前打3本
明日に阪神戦を控える巨人は泉田喜義が先発する。
翼は3回表から早くも先発の浅岡三郎から野口二郎にスイッチ。
翼は3回裏、一死後佐藤武夫が四球で出塁、織辺由三も四球を選んで一死一二塁、トップに返り苅田久徳は中飛に倒れるが、横沢七郎が中前打を放って二死満塁、高橋輝彦が左前に2点タイムリーを放って2-0とする。
翼は5回、二死後苅田が右中間に二塁打、横沢の中前打で二死一三塁、しかし高橋は右飛に倒れてスリーアウトチェンジ。
巨人は6回、先頭の水原茂が二遊間に内野安打、二死後千葉茂が中前打、吉原正喜が左前打を放って二死満塁、ピンチの後にはチャンスあり、しかしここで野口が踏ん張り呉波は三振に倒れる。ここが勝負の分かれ目、剣が峰、功名が辻であった。
翼は7回、一死後織辺がストレートの四球、苅田の三ゴロの間に織辺は二進、横沢が中前にタイムリーを放って4-0とする。
野口二郎は7イニングを投げて4安打2四球5三振無失点で31勝目をあげる。翼は対巨人戦2連勝となった。と言うか、巨人はここ14戦を12勝2敗で翼にしか負けていない。
横沢七郎が4打数3安打1得点1打点、3本のヒットは全て中前打であった。横沢は今季で戦前のキャリアは途絶えるが戦争の時代を生き抜き、戦後も第二次セネタースで活躍してプロ通算1770打席を記録することとなりますが通算本塁打は0本でした。
バッティングの基本はセンター返し(ピッチャー返しとも言います)にあります。こんな時に私事で恐縮ですが、右打者だった筆者の大学時代(東京六大学準硬式です、念のため)の通算安打37本のうち、レフト方向へのヒットは4本だけで33本はセンターから右への当りでした。メジャーでも80~90年代はマイク・シュミット、マーク・マクガイアを始めとしてプルヒッターが多かったのですが、2000年代からはセンター返しが主流となってきました。アレックス・ロドリゲス、アルバートプホルスの右中間への本塁打は多くの方が目撃していると思います。昨年三冠王に輝いたミゲール・カブレラの44本の本塁打の内訳はレフト方向が23本、センター方向は10本、ライト方向は11本とほぼ半分がセンターから右への当りでした(全て筆者の目検によるものですから間違っている可能性があります)。今季ブレイクしたクリス・デービスもポール・ゴールドシュミットも、多くの当りがセンターから反対方向へのものです。ヤシエル・プイグの8本の本塁打の内訳はレフト方向が2本、センター方向が1本、ライト方向が5本となっており、7割5分はセンターから右方向です(プイグは右打者)。この傾向から、筆者はメジャーでそろそろ1941年のテッド・ウイリアムス以来の4割打者が誕生すると読んでいます。
*3本の中前打を放った横沢七郎。塁審の欄には兄:横沢三郎の名前が見えます。
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