11月20日 (水) 後楽園
1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
2 0 0 0 6 2 0 0 2 12 翼 52勝37敗10分 0.584 浅岡三郎
0 0 0 0 2 0 0 3 0 5 名古屋 54勝41敗5分 0.568 松尾幸造 西沢道夫 岡本敏男 大沢清
勝利投手 浅岡三郎 13勝9敗
敗戦投手 松尾幸造 11勝13敗
二塁打 (翼)苅田、石井、小林 (名)中村
三塁打 (翼)西岡 (名)本田
本塁打 (名)大沢 2号
勝利打点 なし
西岡義晴、走者一掃の三塁打
翼は初回、苅田久徳、横沢七郎が連続四球、高橋輝彦は中飛に倒れ、続く小林茂太の中飛で二走苅田はタッチアップから三進、柳鶴震の遊ゴロをショート村瀬一三がファンブルする間に三塁に進んでいた苅田が還って1点を先制してなお二死一三塁、ここでダブルスチールを決めて2-0、無安打で2点を先制する。
翼は5回、先頭の苅田が四球で出塁、横沢は三飛に倒れるが高橋、小林連続四球で一死満塁、名古屋ベンチはここで先発の松尾幸造から西沢道夫にスイッチ、柳が左前に2点タイムリーを放って4-0、浅岡三郎はストレートの四球で一死満塁、西岡義晴が左中間に走者一掃の三塁打を放って7-0、佐藤武夫が左前にタイムリーで続いて8-0とする。
4回まで浅岡の前に内野安打1本に抑えられてきた名古屋は5回裏、先頭の中村三郎は左中間に二塁打、一死後本田親喜が右中間に三塁打を放って1-8、西沢道夫が中前にタイムリーを放って2-8と追い上げる。
名古屋は6回から三番手として岡本敏男がマウンドに上がる。
翼は6回、二死後小林が四球で出塁、柳の右翼線ヒットで二死一三塁、浅岡が右前にタイムリーを放ってなお二死一三塁、西岡が中前にタイムリーを放って10-2と突き放す。
名古屋は8回からサードの大沢清が四番手のマウンドに上がる。
名古屋は8回裏、先頭の三浦敏一が右前打で出塁、桝嘉一の遊ゴロをショート柳がファンブルして無死一二塁、四番ピッチャー大沢が右翼スタンドにスリーランホームランを叩き込んで5-10と追い上げる。
翼は9回、苅田が左翼線にヒットを放つが二塁を欲張ってタッチアウト、しかし横沢が左前打、石井豊が左翼線に二塁打を放って一死二三塁、小林が右翼線に二塁打を放って12-5として試合を決める。
浅岡三郎は9安打5四球2三振の完投で13勝目をあげる。
西岡義晴が4打数2安打1得点4打点、三塁打1本の活躍を見せた。5回の満塁走者一掃の三塁打が光ったが、翌日の読売新聞では「柳の三塁打が満塁の走者を一掃し」と誤報道されていますのでご注意ください。真実は当ブログにあります。
大敗を喫した名古屋ではリリーフに出た大沢清が得意の右打ちで右翼スタンドに本塁打を放った。大沢はプロ通算で46本塁打を記録することとなるが、“ピッチャー大沢”としての本塁打はこの1本だけの可能性があります。大沢は昭和12年に名古屋に入団していますので当ブログでは大沢清のプロでのプレーは全て把握しています。この日のホームランがプロ入り後通算5本目となりますが、過去の4本はピッチャーの時ではありません。なお、プロ入り後放った5本のホームランは全てライトスタンドに叩き込んだものです。大沢清の右打ち伝説には欠かせないエピソードとなるでしょう。昭和13年5月28日の甲子園でのセネタース戦の3回にも右翼にホームランを放っていますがこの試合は降雨コールドゲームとなっていますので読売新聞の記事は残されておらず、スタンドインしたのかどうかは分かりません。ランニングホームランの可能性もあります。広い甲子園で右にホームランを打ったことが確認できている右打者は景浦将だけなので、ノーゲームとは言え大沢清がスタンドインさせていれば歴史的意義は大きいのですが。
16安打で12得点の翼打線の強打が目立ったが、初回の2点を先制した場面は無安打であった。小林茂太の右飛で二走苅田久徳が三塁を奪った走塁が光る。遊失での得点もダブルスチールも苅田の走塁が呼び込んだものであった。
*浅岡三郎は9安打完投で13勝目をあげる。
*大量12得点の翼打線。
*大沢清がライトスタンドにスリーランを放った名古屋打線。
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