2011年10月28日金曜日

14年 南海vsライオン 4回戦


5月29日 (月) 後楽園


1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
1 1 0 0 0 4 0 1 1 8 南海    13勝17敗2分 0.433 劉瀬章 宮口美吉
0 0 0 1 1 0 0 0 0 2 ライオン 13勝15敗4分 0.464 菊矢吉男


勝利投手 宮口美吉 4勝5敗
敗戦投手 菊矢吉男 9勝6敗


三塁打 (南)鶴岡、中村

小林悟楼が3打点の活躍


 南海は初回、国久松一が中飛、平井猪三郎が右飛に倒れるが鶴岡一人が左中間に三塁打、センター坪内道則からの返球が逸れる間に三塁を回ってホームに還り1点を先制する。記録はワンヒット(三塁打)ワンエラー。

 南海は2回、先頭の中村金次の二ゴロをセカンド西端利郎がエラー、二死後劉瀬章の右前打で二死一三塁、小林悟楼の右前タイムリーで2-0とする。

 3回まで劉瀬章にパーフェクトに抑えられていたライオンは4回、一死後玉腰年男の二飛をセカンド西端がエラー、水谷則一が四球を選んで一死一二塁、キャッチャー中田道信の二塁牽制が悪送球となって一死二三塁、鬼頭数雄の二ゴロをセカンド国久がバックホームするがセーフ、野選となって1-2とする。

 ライオンは5回、先頭の西端が左前打で出塁、レフト平井が弾く間に西端は二塁に進む。山本尚敏の一塁線への送りバントが内野安打となって無死一三塁、中野隆雄が投前にスクイズを決めて2-2の同点に追い付く。

 南海は6回、先頭の平井が中前打で出塁、鶴岡がピッチャー強襲ヒットを放って無死一二塁、岡村俊昭の一前送りバントをファースト玉腰が三塁に送球するがセーフ、野選となって無死満塁、中村が右前に2点タイムリーを放って4-2と勝ち越し、伊藤経盛が送りバントを決めて一死二三塁、中田は三飛に倒れ劉が四球を選んで二死満塁、小林が左前に2点タイムリーを放って6-2と突き放す。

 南海は8回、中村の中越え三塁打と菊矢吉男のワイルドピッチで1点を追加する。9回は小林、国久、鶴岡の四球で二死満塁、岡村のピッチャー強襲ヒットで1点追加して8対2で快勝する。

 南海は6回途中から宮口美吉がリリーフに登場して9回までの4イニングを1安打2四球無失点で抑える好投を見せて今季4勝目をあげる。現行ルールでは先発の劉瀬章が勝利投手となるが公式記録では宮口に記録されている。


 小林悟楼が2本のタイムリーを放ち3打点の活躍、共に追撃弾であった。小林は和歌山商業の出身であるが、和歌山商業は県立と市立があるのでややこしい。小林は県立出身。県立の代表格は西武の西口文也ですが、広島で敏腕マネージャーとして鳴らした雑賀幸男も県立から関西大学に進んだ。雑賀は関西大学時代に同僚の西川克弘と共に契約問題でこじれて二人とも中退して広島入りしています。私の中学時代の友人に「西川」というヤツがいたので二人でわざわざ「西川克弘」を見るためだけに神宮球場のヤクルトvs広島戦を観戦したことがあります。東洋の魔女・宮本恵美子(現・寺本恵美子氏)も県立の出身です。

 野球では市立(現・和歌山市立和歌山高等学校)の方が上で藤田平、正田耕三と二人の首位打者を輩出している。田村親子の場合は更にややこしい。阪神とロッテに在籍した田村領平は市立の出身ですが父親の田村政雄は県立の出身です。最近の方には田村領平の方が馴染みがあるでしょうが、野球史的には父親の田村政雄の方がはるかに重要な位置を占めます。中央大学時代の評価は江川より高かったと言えば実力のほどが分かることでしょう。日米大学野球選手権には田尾安志と共に2年生時の第2回大会から三年連続で出場しています。因みに田尾はピッチャーとして登録されていました。田村政雄がプロであまり活躍できなかったのは、球界七不思議の一つと言ってよいでしょう。







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