2011年10月19日水曜日

幻のホームラン その二


 2011年1月1日付けブログ「幻のホームラン」で、昭和13年春季リーグ戦、5月8日の名古屋vsセネタース戦が雨天コールドとなり、大沢清の右中間本塁打が「幻のホームラン」となったことをお伝えしました。 

 昭和14年5月25日の第三試合に予定されていたセネタースvs阪急が雨天コールドとなりましたが、3回表までの試合経過がスコアブックに残されていますので経過をお伝えいたします。

 セネタースは初回、先頭の苅田久徳が左中間に二塁打、横沢七郎四球で無死一二塁、二死後佐藤武夫が左翼席にスリーランホームランを叩き込んで3点を先制する。

 セネタースは2回、先頭の柳鶴震が右中間に三塁打、織部由三が右前にタイムリーを放って4-0とする。阪急先発の高橋敏はここでノックアウト、石田光彦がリリーフのマウンドに上る。

 阪急は2回、一死後久々登場の上田藤夫が右前打で出塁、田中幸雄四球で一二塁、森弘太郎の投ゴロの間に二者進塁して二死二三塁、日比野武が右前に2点タイムリーを放って2-4とする。

 セネタースの3回の攻撃は三者凡退。ここで雨脚が速くなり降雨コールドが宣せられた。

 通算12本塁打で引退することとなる佐藤武夫としては手痛い「幻のホームラン」であった。恐らく大沢清に続く史上二度目の出来事(残されていないので記録とは言えない。)でしょう。それよりもジャイアンツと熾烈な春季リーグ戦優勝争いを繰り広げている阪急としては恵みの雨であったと言える。

 
 この試合がコールドゲームとなったことにより、プロ野球史に残る記録が見られることとなります。数試合後に判明します。記録好きの方は予想してみてください。





0 件のコメント:

コメントを投稿