2011年2月3日木曜日

13年春 6月 月間MVP

対象期間は5月28日~6月26日、対象試合数は53試合となります。


月間MVP

投手部門

 イーグルス 亀田忠 1

 亀田忠は今月12試合に登板して7勝2敗、85回3分の1を投げて防御率1.37、WHIP1.05、奪三振率6.54。堂々の成績で文句なしの選出となった。

 5月28日のライオン2回戦は1安打5四球7三振で完投勝利。
 6月18日の阪急1回戦は1安打10四球8三振で完封勝利。 
 6月19日の金鯱3回線は1安打4四球6三振で完封勝利。
 6月26日の名古屋5回戦は1安打6四球6三振で完投勝利。

 今月は四度の1安打ピッチングという空前絶後の成績であった。6月18日のダブルヘッダー第二試合でも1イニング投げているので厳密に言うと三試合連続1安打ピッチングではないが、実質的には三試合連続1安打ピッチングと言ってよいでしょう。

 26日の名古屋5回戦も自責点はゼロであり、現在30イニングス連続自責点ゼロを継続中である。

 亀田は四球が多いので、正直なところWHIPを算出するまではもう少し数字は悪いだろうと思っていたが、実際はご覧のとおりである。今月与四球60個に対して被安打は30本にすぎない。




打撃部門

 セネタース 苅田久徳 1

 苅田久徳は今月13試合に出場して54打数19安打14得点7打点、二塁打5本、本塁打4本、打率3割5分2厘、出塁率4割3分5厘、長打率6割6分7厘、OPS1.102であった。

 中島治康は56打数20安打、10得点5打点、二塁打4本、本塁打0本、打率3割5分7厘、OPS0.866。
 吉原正喜は43打数14安打、11得点9打点、三塁打1本、本塁打3本、打率3割2分6厘、OPS1.034。

 苅田の爆発がなかったら月間MVPは吉原の頭上に輝いていた。中島は先月も伊藤健太郎と争い四球が少ないことから出塁率が見劣りOPSで大差をつけられたが、今月は14試合で8つの四球を選んで出塁率は改善されたが、本塁打ゼロと長打が出なかったことから長打率が見劣り、またしてもOPSが伸びなかった。

 吉原正喜はその豪快な性格、ファイト、捕手に似合わぬ俊敏性が語られることが多い反面、打力は劣っているかのように誤って伝わっているが、上記の打撃成績をよく見てもらいたい。昭和13年と言えば中島治康の全盛期と言って過言ではなく、実際、今季は首位打者、秋季は三冠王となる。

 ジャイアンツは今月14試合中13試合を後楽園で行っておりホームランでは有利となるが(タイガースは11試合中10試合が甲子園であり、チーム本塁打は景浦と広田の2本だけであるがジャイアンツのチーム本塁打は吉原の3本を含む5本である。)、中島と吉原は同じ条件で闘っており、少なくとも昭和13年5月28日~6月26日の1ヵ月の成績では、誰がどこからどう見ても中島治康より吉原正喜が上回っているのである。


 なお、今季ここまで本塁打は全部で41本飛び出したが、西京極で1本、甲子園で2本、洲崎で1本、残りの37本は後楽園球場で生まれている。全本塁打の90%以上が両翼78メートルの後楽園に偏っており、両翼110メートルの甲子園では2本しか記録されていません(景浦の1本は読売新聞の記述からもオーバーフェンスと考えられますが広田は不明)ので、「記録」を語る場合は注意が必要です。

 ここまでタイガースは22試合中14試合が甲子園で後楽園は4試合、ジャイアンツは25試合中14試合が後楽園で甲子園は4試合であり、タイガースは本塁打が少ないので打力は弱いなどとは思わないでくださいね。尤もタイガースは後楽園の4試合で5本のホームランを打っていますので、後楽園を主戦場としていたらどこまで数字が伸びるか分かりません。

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